辛光洙署名事件 ~ 菅直人総理大臣、江田五月法務大臣、千葉景子法務大臣、土井たか子衆議院議長、他

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平成09年06月04日 衆議院 外務委員会
自由民主党 安倍晋三
この辛光洙事件というのは、日本人の原敕晁さんに北朝鮮の、これはかなり大物スパイと言われておりますが、辛光洙が入れかわって、この原敕晁さんを拉致して、原敕晁さんに成りかわって辛光洙が入ってきて、原敕晁さんの名前でパスポートあるいは免許証も取得をして、そして韓国に再入国をしていろいろな活動をしていた中で逮捕をされたということであります。

裁判記録からもいろいろなことがはっきりしてきているわけでございますが、我が国国内の北朝鮮系の商工団体の会長、理事長が実際にこの原敕晁さんを拉致する謀議に明らかにかかわっていたということも裁判記録ではっきりいたしているわけでございまして、その2人とも特定することができます。

1人は、原敕晁さんが勤めていた中華料理店のオーナーであり店長であります。この人がその商工団体の理事長だったわけでありますが、彼が、自分のところにいいのがいるからこれを拉致してしまおうということで謀議した結果、原敕晁さんはある日忽然と姿を消すわけであります。そして、この成りかわった辛光洙がスパイとして活動したということであります。

皮肉なことに、この辛光洙につきましては、1989年7月14日に、盧泰愚大統領に対して、在日韓国人政治犯の釈放に関する要望というのを出したのですね。これは、衆参超党派の130数名の議員の皆さんが、この29人の政治犯を釈放してくれ、この人たちは無罪だと言って、土井たか子さん、菅直人さんを初め多数の議員の皆さんが釈放要求したわけでありますが、なぜかこの29人の政治犯の中にこの辛光洙が入っていたのですね。

この辛光洙というのは、まさに原敕晁さんに成りかわって、我が国としては許すことのできないスパイですね、その人を釈放しようということを何と我が国の国会議員がやっていたので、私は大変驚いてしまったわけであります。





平成11年04月01日 衆議院 日米防衛協力のための指針に関する特別委員会
自由民主党 安倍晋三
ついででございますが、この辛光洙事件につきましては、皮肉なことでございますが、盧泰愚大統領が来日をされたときに有志の議員が韓国人政治犯の釈放に関する要望というのを出したわけでありまして、29人の政治犯、この人たちはイノセントであるから返してもらいたいという要求を出されたんですね。この29人の中に何と辛光洙が入っているんですね。我が国の原敕晁さんを誘拐した、入れかわった辛光洙自体が、その段階ではまだ裁判は始まっていませんでした、捕まった段階だったんですが、それも入っていたということであります。

この釈放しろと言った有志の議員の中には、土井たか子さんとか菅直人さんも署名をされているというわけでありますが、こういう状況の中に我が国があるんだということも理解をしておいた方がいい、私はこういうふうに思うわけであります。





平成14年10月10日 衆議院 外務委員会
内閣官房副長官 安倍晋三
ただいま委員が名前を挙げられた方々とも、私は随分激しく議論をしてまいりました。

辛光洙の件につきましては、私は平成9年にこの場でかなり詳しく質問したこともございます。しかし、ただ、当時は、その辛光洙についても、質問したのは私と西村眞悟議員だけではなかったか、こう思うわけでございます。それだけではなくて、辛光洙が韓国で捕らえられたときに、当時の盧泰愚大統領に釈放の要望書を我が国から送ったわけでございますが、それには土井委員長も、また御党(※民主党・民進党)の大幹部も名前を連ねていたわけでございまして、そういう時代であったということも、また一方事実であるわけでございます。





平成21年11月05日 衆議院 予算委員会
自由民主党 稲田朋美
千葉法務大臣は、この拉致実行犯の辛光洙元死刑囚の釈放嘆願書に署名をされたということを聞かれて、拉致問題は国際的にも、私が人権を大事にすることからも、許すことができない問題だ、どういう状況の中で署名したか、経緯は調べている段階だ、本当に、まあ、うかつだったのかなという気持ちはあるとおっしゃっているわけでありますけれども、大臣がこの辛光洙の嘆願書に署名されたときに、辛光洙が拉致実行犯であるということを御存じだったでしょうか。

法務大臣 千葉景子
私が嘆願書に署名をしたということは、私も調べてみまして、多分そうであったというふうに認識をいたしております。ただ、そのときには、韓国の民主化にかかわる政治犯の釈放をという先輩議員の皆さんのさまざまな活動に賛同して署名をさせていただきました。

そのときに、そのような辛光洙が含まれているというようなことについては、私も大変うかつであった、不注意であったと思いますけれども、認識はございませんでした。

自由民主党 稲田朋美
辛光洙が含まれていることに気づかなかったという御答弁ですけれども、それはおかしいと思うんですよ。政治犯の釈放、牢獄から出すというその嘆願書の、だれを出すかということに気づかず署名をされているということは私はないと思います。

また、知らなかったということに関連しましては、この署名をされたのは1989年、平成元年のことでございます。そして、それより1年前の昭和63年の参議院の予算委員会でこの辛光洙のことが取り上げられております。

少し読みますと、共産党の橋本議員が、「ところで話は変わりますが、大阪でコックをしていた原さんという人が突然誘拐されたらしくて所在不明になった。」「警察庁、説明してください。」ということについて、当時の局長である城内局長が、「ただいま御質問にありました事件は、いわゆる辛光洙事件というものでございます」。そしてその後、「1980年に、大阪の当時43歳、独身の中華料理店のコックさんが宮崎の青島海岸付近から船に乗せられて拉致されたというような状況がわかっております」。それに続けて共産党の橋本議員が、「辛光洙とはどういう人物ですか」。これに答えて城内局長が、「私どもとしては恐らく不法に侵入した北朝鮮の工作員であろうというふうに考えております。」と。

この時点で、すなわち大臣が署名をされた1年前に参議院の予算委員会で、辛光洙が原さんを拉致した実行犯であり、しかも北朝鮮の工作員であることが明らかになっております。そして当時、大臣はこの参議院の予算委員会の予算委員でいらっしゃいまして、これは昭和63年3月26日ですが、この日も大臣は予算委員として出席をされているわけであります。

ですから、辛光洙を知らないとか、そして知らないで署名した、もし知らないで署名したとしても大変問題だとは思いますけれども、大臣が署名されるときには、辛光洙が実行犯であり、そして北朝鮮の工作員であったということは十分御承知のはずであったということを指摘いたしておきます。





平成21年11月17日 衆議院 法務委員会
自由民主党 棚橋泰文
大臣、どういうつもりなんですか。あなたは、北朝鮮の工作員で原さんを拉致した辛光洙の釈放を要求したのではありませんか。しかも、その日本人の被害者のお名前すら、まず後ろから秘書官から紙をもらわないと名前がわからない、下の名前がお読みになれない。それであなたは治安を担当する大臣なんですか。私は大きな憤りを覚えますし、あなたは拉致の被害者や家族、国民にどうおわびをするんですか。

法務大臣 千葉景子
私は、拉致被害者の皆さんあるいは国民の一人一人の命と安全、それについては最も大事なものだというふうに認識をいたしております。

先ほど名前を失念させていただきましたけれども、原敕晁さんでございます。

私は、嘆願書というものに署名をしたという指摘をいただいております。これについては、今、かなり前のことなので定かではございませんけれども、韓国の民主化運動に対して活動をしていたそういう皆さんを救済する、こういう趣旨のもとでの嘆願書に私は署名をしたのではないかと認識をいたしているところでございます。

それについて、この拉致犯人がそこに入っていたということについて、私も、そこまでその当時しっかりと考えていなかった、あるいは、その中に含まれていることについてよく調査をさせていただかなかったということについては、大変不注意であったというふうに現在は認識をいたしております。

自由民主党 棚橋泰文
不注意程度なんですか。その程度の署名が大臣の署名なんですか。辛光洙というのは日本人を拉致したテロリストですよ。そのテロリストを釈放するという署名をするのに、不注意程度でいいんですか。

では、これは撤回しないんですね。

法務大臣 千葉景子
そのときに私は辛光洙だけの署名をしたものではないと記憶をいたしております。たくさんの……(棚橋委員「撤回するんですか、しないんですか。この質問にだけ答えてください」と呼ぶ)はい。

それについては、署名したことについては事実でございますので、今撤回をするということではございません。ただ、大変不注意であったということについては申しわけなく思っております。(棚橋委員「ちょっと待ってくださいよ。信じられません、大臣。いいですか」と呼ぶ)

自由民主党 棚橋泰文
大臣、辛光洙は原さんを拉致した人間だと、今わかっているわけでしょう。釈放しろと韓国大統領に向けてあなたは署名をしたんでしょう。今わかっているにもかかわらず、では、その辛光洙の分だけでも撤回するつもりは全くないんですね。生きているじゃないですか、釈放してくれという大臣の、法務大臣の要請が。それで、あなたは、もしあなたが拉致被害者や拉致被害者の家族だったらどうするんですか。そんな人がこの国の治安を守る法務大臣なんですか。

撤回しないんですか。

法務大臣 千葉景子
今申し上げましたように、その署名をしたというのは私の記憶あるいは御指摘の中で事実であろうというふうに思っております。

それについて、今申し上げましたように、その中に辛光洙が含まれていたことについては、大変不注意で、申しわけないというふうに思っております。現在であれば、そしてそれをきちっと認識しているのであれば、私も署名をすることはなかったと私は考えております。

自由民主党 棚橋泰文
まず、大臣に注意してください。答えていません。署名を撤回しないんですかと。今であれば署名するつもりはありませんなんてことは聞いていません。私は、今、出ている署名を撤回するのかしないのか、そう聞いているんです。

撤回するんですか、しないんですか。一言で結構です。

法務大臣 千葉景子
私も、今手元に、その署名、どういうものであったかということは、ございませんので、どのような署名になっているのかわかりません。もしそれがきちっと存在をして、そしてその部分について撤回をできるということであるのであれば、別にその意思がないわけではございません。

ただ、その物がまず存在というか私のもとにもございませんので、どのような形で撤回をするのか、そういうことは少しその実際の署名というものを確認しながらやらせていただかなければならないと考えております。

自由民主党 棚橋泰文
大臣、恐縮ですが、長々とごまかすような答弁はやめてください。

では、署名はきょう現在では撤回しないんですね。つまり、原さんや原さんの御家族、拉致被害者の方々、そもそも日本国民は、拉致をやったテロリスト辛光洙に釈放要求をしていた治安担当の法務大臣のもとで、我々の安全を守ってもらえるかどうかということをおびえながら過ごさなければいけないんですね。

きょう現在、撤回するつもりがあるのか。今するつもりがあるのか。もう一度、一言でお答えください。ないならないで結構です。

法務大臣 千葉景子
繰り返しのお答えになりますけれども、きちっとその署名について確認をし、そしてまたそれが撤回をできるものであれば、その意思はございます。

自由民主党 棚橋泰文
では、これまでその署名の意思の確認のためにどういう御努力をなさったんですか。あなたは大臣になって何日ですか。

法務大臣 千葉景子
大臣になりましてから2カ月になります。この間、さまざま、その署名がどのような形でなされていたものか、あるいは、どこに存在をするのか、私も調べさせていただきましたが、今までのところ、その現物やあるいはそれの控え等々については、私の手元ではまだ調べがついておりません。

自由民主党 棚橋泰文
韓国の外務省、外交官、確認いたしましたか。日本の警察庁にこの署名について何かあるか確認いたしましたか。確認されたのなら、それぞれ、いつごろ、どういう形で確認したのか、お答えください。

法務大臣 千葉景子
今、それは部内でそれぞれ指示をいたしまして確認をさせていただいております。しかし、今のところ、その写し等々あるいは控え等々が存在をするということは報告をいただいておりません。

自由民主党 棚橋泰文
韓国の外務省に確認をさせているんですね。(千葉国務大臣「はい」と呼ぶ)それから、警察庁にも確認させているんですね。

それは、いつ部内に指示をしましたか。大臣に就任後何日後ですか。お願いいたします。

法務大臣 千葉景子
私が就任をいたしまして、すぐにこの御質問をいただきました。直ちに、これをきちっと調べるようにという指示をさせていただいております。

自由民主党 棚橋泰文
すぐにというのは即日のうちですか。また、どなたに指示をされましたか。法務省のどなたに指示をしたんですか。

法務大臣 千葉景子
これにつきましては、直ちに、当日あるいは翌日であったかと思いますけれども、関係の部署に指示をいたしております。

自由民主党 棚橋泰文
関係の部署とはどこですか。

まず、当日なんですか翌日なんですか。

それから、関係の部署なんという人はいませんので、どなたに指示をしたんですか。お願いいたします。具体的に教えてください。

法務大臣 千葉景子
それは、就任をいたしまして記者会見がございました、そのときに指摘をいただいておりますので、直ちに指示をいたしました。それは私のもとの秘書官室を通じてでございます。

自由民主党 棚橋泰文
済みませんが、大臣のこういうごまかす答弁はやめてください。私は、指摘を受けた当日なのか翌日なのかと言ったのに、直ちに直ちにで御返事がありません。当日ですか、翌日ですか。

それから、秘書官室なんという人間はいません。法務省の担当局長なのか秘書官なのか、どなたに指示をしたのか、どういう指示をしたのか、教えてください。

法務大臣 千葉景子
今申し上げましたように、指示をいたしましたのは、大変夜遅い就任のタイミングでしたので、当日あるいは翌日と。直ちにということでございます。決してはぐらかしているわけではございません。

また、秘書官室、秘書課長等々を通じて指示をしたということでございます。

自由民主党 棚橋泰文
ちょっとひどいですが、まず、秘書官室と秘書課長というのは一緒ですか。違うでしょう。どちらですか。秘書官に指示したのか、秘書官室のだれだれという職員に指示したのか、秘書課長に指示したのか。

そして、それは、韓国の外務省に外交ルートを通じて確認するようにと指示をしたのか。お答えください。

法務大臣 千葉景子
これは、秘書官室と私も申し上げましたけれども、これは秘書課長等を通じて指示をしたということでございます。そして、あらゆる関係箇所を調べるように、こういうことを指示いたしました。

自由民主党 棚橋泰文
では、即座に、法務省として、法務大臣の指示に基づいて、韓国の外務省に、このような釈放嘆願書ですかが、千葉景子というお名前で出ているかどうか、外交ルートで確認しているんですね。

あるいは、そういうことをきちんと確認しているということを、大臣は、その指示の後、確認をしましたか。

法務大臣 千葉景子
それは、逐次報告は受けております。

自由民主党 棚橋泰文
では、現在、韓国の外務省に照会中ですね。

法務大臣 千葉景子
それも含めて調査を続けているというふうに私は承知をいたしております。

自由民主党 棚橋泰文
質問だけ答えていただければ結構です。現在、韓国の外務省に照会中ですか。

法務大臣 千葉景子
そのように承知をいたしております。

自由民主党 棚橋泰文
それで、あなたは、調査中なんだから、原さんを拉致した辛光洙というテロリストに対する釈放要求は取り下げない、そういうことですね。

あなたの所信表明では、たしか、テロの未然防止に努めるとともに、北朝鮮については、日本人拉致問題等の重大な問題の解決に向けとありますが、この姿勢、もしあなたが拉致被害者だったら、あなたが拉致被害者の家族だったら、いや、そもそも治安を一番大事にするこの国の国民が、現職の法務大臣がテロリストの釈放嘆願書に署名をしたまま、調査中だと言って一切撤回請求を出していない今日、どう思われると思いますか。

本当に、この国の法務大臣は、普通の市民の治安を守り、普通の市民の味方なのか、北朝鮮の工作員の味方なのか、どっちなんですか。

法務大臣 千葉景子
御指摘でございますけれども、北朝鮮の工作員の側に私は立っているなどということはとんでもない御指摘でございます。もちろん、国民お一人お一人の権利を、そしてまた治安、安全をきちっと確保する、これが私の職責でございますし、私の基本的な考え方でございます。

自由民主党 棚橋泰文
では、伺います。

とんでもない御指摘だと言うなら、何で辛光洙の釈放請求をしたんですか。何で今撤回しないんですか。国民の味方なんでしょう。辛光洙の味方じゃないんでしょう。でも、現にあなたの釈放要求は生きているんでしょう、今。撤回しないんでしょう、調査中調査中と言いながら。鳩山さんもそうだけれども、あなたも調査中調査中と言いながら、自分の過ちを認めないで、撤回していないじゃないですか。それで北朝鮮の味方、工作員の味方と言われるのは心外だと言われても、当たっているじゃないですか。

法務大臣 千葉景子
先ほど申し上げましたように、私が署名をした、そう指摘をされておりますし、そして、そのときの署名というのは、韓国の民主化運動、これに参画をして逮捕された等々の、これまた普通の皆さんの救済を図ろうという、数10人の方に向けた嘆願の署名であったと私は認識をいたしております。

そういう意味では、その中に辛光洙がいたということについて、そのときにきちっと一人一人チェックをしなかったという不注意については、先ほどから申し上げましたように、大変私も不注意があったというふうに今認識をいたしております。

自由民主党 棚橋泰文
2つ御指摘申し上げます。

まず、その程度の不注意で署名するんですか。私は、大臣が死刑をきちんと執行するかどうかも聞きたかったんですが、そんな不注意な大臣の署名では、この質問はもう聞くつもりになりません。

そして、何よりも、もう世の中が辛光洙釈放のために千葉法務大臣が署名をしたとわかっているにもかかわらず、調査中ということで撤回をしない、その大臣の姿勢、国民がどう思うか。まず、それをきちんと申し上げたいと思います。

もう1点、鳩山さん、脱税総理の違法献金等の疑惑、きちんとこれは起訴するんですか。お答えください。





平成22年02月04日 参議院 決算委員会
自由民主党 岸信夫
それだけ、いのちを守ると、そして北朝鮮問題にも真剣に取り組んでこられる、こういう内閣でございますけれども、菅副総理、あなたは北朝鮮の拉致実行犯である辛光洙の釈放嘆願書に署名をしていますね。ちょっと御確認をお願いします。

国務大臣(内閣府特命担当大臣) 菅直人
岸委員から初めての御質問にこういうテーマが出てきたのは、あなたのお兄さんからも同じ質問をテレビの席で総理になられる前にいただきまして、その場でも、NHKでお答えしました。ですから、よくお聞きをいただきたいと思います。

多分85、6年だったと思います。1985、6年に当時の社会党が、日本で生まれた在日韓国人の方、大学なんかに行っていた方が、全斗煥政権のときでしたか、韓国に戻って民主化運動をして、逮捕されて何人かが拷問に遭ったと言われることがありました。そのころに、当時の社会党が中心にそういう皆さんの釈放要求をしようということで署名を集められました。

私は当時社民連という小さな政党におりまして、時の代表は昨年亡くなられました田英夫さんでした。田さんから、こういう趣旨だから、つまり、日本で生まれた在日韓国人の方が韓国で民主化運動をやった、そして捕まった人を釈放するための署名だから署名してほしいと言われました。私は、その趣旨ならいいでしょうということで署名しました。当時、社会党からはかなりの多くの人、公明党からも数名の人、まあ社民連というのは元々全員でも数名しかいませんから、その数名が署名をいたしました。

その後、かなりたってから、週刊誌等でその署名要求の中に辛光洙工作員が入っていたということが報道されて、私も率直なところびっくりいたしました。そして、私なりに調べましたが、現物はどうしても手に入りませんでした。週刊誌のコピーは入りましたが、現物は手に入りませんでした。

そういう中で、私としては、そういう人物が入っていたということを当時は知らなかったにしても、そういう点では大変、そこまでちゃんと現物を見ないでそういう形でサインしたことについては私の不明のところだということで謝罪をいたしました。

しかし、申し上げておきますけれども、工作員である辛光洙のその存在を知ってその助命嘆願にサインしたのではない。当時、今は野党ですが、公明党の皆さんも多分署名された大部分の人はそういうことの事実を知らない中で署名された。

それが加わった経緯を私その後大分調べました。韓国大使館にもいろいろと間接的、直接的に問い合わせて調べましたが、残念ながら今日に至るまでその過程は韓国大使館においてもきちんとは把握をされていないというのが現状であります。

自由民主党 岸信夫
今いろいろと言い訳的なことがございましたけれども、全部で130名以上の方が署名をされている。130人以上の国会議員の方が署名をされているようでございます。これは副総理のホームページから私は拝見したんですけれども、超党派の国会議員の方が合計でそれぐらいの数はおられたと、こういうことでございます。

ただその中で、今政権に入っておられる、特に副総理という立場で入っておられる菅副総理なんです。そのことを私は申し上げている。ですから、このことに対してのしっかりとした謝罪、それはホームページはされていますよ。公の場でされていますか。

国務大臣(内閣府特命担当大臣) 菅直人
先ほども申し上げましたように、岸委員の実の兄に当たられます安倍晋三元総理が、総理になられる前に、NHKの日曜討論でこのことを国民の前で私に質問されましたので、今、岸議員にお答えしたのと同じようにお答えをして、今も申し上げたつもりですが、当時、工作員である辛光洙の名前がその中にあることは知らなかったけれども、そういうことが事実だとすれば私のまさに至らなさであったと、そういうことはその席でも申し上げました、全国民が見れるテレビの席でも。また、おっしゃったように、私の自らのホームページのブログ、どなたからでも引けるところでも申し上げました。記者に聞かれたときにも申し上げました。そういう意味で、私のことはきちんとやっていると思います。

あえてもう一つだけ申し上げますと、1990たしか5年になりますけれども、渡辺美智雄団長の下で自社さ3党で北朝鮮に訪問したこともあります。当時はまだこの問題が余りしっかりと表に出る前でありましたけれども、そういう中でも北朝鮮に対して、当時さきがけでありましたけれども、私は、いわゆる自民党と社会党がかつて金丸訪朝団で訪朝されたときの償いという文書についていろいろな議論がありましたが、私は、絶対にそういうものを入れるべきでない、さきがけはそういうことは一切かかわっていないからと、そういう主張をしたこともありまして、あの国がどれだけ相手として難しい国かということは私もそのときを含めて身をもって知っているつもりであります。

自由民主党 岸信夫
すなわち、そのときは知らなかったけれども、ちょっとひどい国だなと今は思っておられると、こういうことでございますね。

逆に言いますと、副総理、今は副総理ですけれども、当時、助命嘆願をされる、そういうある意味では非常に重要な書類に対して、どういう人たちが、一人一人がどういう人たちかということを確かめなかった、そういうことですね。

この署名、嘆願書については1989年に署名がされておるようでございます。その前年、1988年、昭和63年の3月26日、参議院の予算委員会で辛光洙のことを、話題になっているんですね、議論になっています。

そのときに、橋本委員のこの質問に対しまして、いわゆる辛光洙事件、こういうことが答弁で入っております。辛光洙が、これは1985年に摘発した事件です、独身の中国料理店のコックさんが船に乗せられて拉致されたと、このことを辛光洙がやったと、こういうふうに言っているんです。表に出ているんですよ、この辛光洙という名前は。

しかしながら、副総理はそのときにそこを気が付かないで署名をしてしまったと、こういうことですね。





平成22年06月14日 衆議院 本会議
自由民主党 菅原一秀
ミサイル実験の強行や韓国哨戒艦沈没事件など、いまだ東アジア、世界の平和に暗い影を落としております。もちろん、一日も早い拉致問題の解決は、国の根幹にかかわる大変重要な課題であり、全国民の願いでもあります。

ところが、菅総理は、過去に、日本人の拉致実行犯である辛光洙元死刑囚の釈放要望書に署名しております。現国会議員で署名したのはたった2人、総理ともう1人、千葉現法務大臣であります。

この件に関し、総理は、後に知らなかったと答えておりますが、それ直前にマスコミでも報道され、国会でも取り上げられたにもかかわらず、知らなかったとどうして言えるんでしょうか。

日本のトップと法を扱う最高責任者がともに拉致実行犯の釈放署名にサインをしていたということは極めて重要な問題であり、これで本当に拉致問題の解決が前に進むのでしょうか。菅総理、いついかなる状況で、なぜ署名したのか、その理由をお聞かせください。

加えて、1999年の国旗・国歌法案の採決で、菅総理、あなたは反対されましたね。私たちは決して忘れておりません。この本会議場にも国旗があります。国をとうとぶ心のない者に国民の生命と財産を守る総理の資格などありません。この法案に反対された理由と、反対した人でも総理の資質があるかどうか、菅総理の御所見をお伺いいたします。





平成22年06月15日 参議院 本会議
自由民主党 佐藤正久
今、菅総理に対する国民の大いなる懸念と深刻な不安は、北朝鮮と総理との親密過ぎる関係です。平成10年4月、総理が民主党代表に就任した党の結成大会で、あろうことか北朝鮮の朝鮮労働党や朝鮮総連、中国共産党からお祝いメッセージが寄せられ、それを晴れ晴れしく紹介されていました。総理、もちろん覚えていますよね。どういう関係なのでしょうか。我々は強い衝撃を受けました。

さらに、菅総理はかつて在日韓国人政治犯釈放のため署名、嘆願しています。政治犯が日韓両国民の友好のきずなとして働くことができるよう、心からお願いするものでありますと。釈放を求めた政治犯の中には、日本人拉致容疑者である辛光洙も含まれています。辛は、原敕晁さんを拉致した上、その原さんに成り済まし、日本と韓国で工作活動を行い、横田めぐみさんを拉致した作戦の責任者と言われています。その辛光洙の釈放運動に、菅総理御自身に加え、総理が再任した千葉景子法務大臣、そして江田五月議長らが協力し、支援したのです。





平成22年10月06日 衆議院 本会議
自由民主党 稲田朋美
かつて、総理は、重大な人権侵害であり国家主権の侵害である拉致実行犯の辛光洙の釈放嘆願に署名しました。辛光洙は、横田めぐみさん、福井の地村さん夫妻、原敕晁さんの拉致犯であり、それにより北朝鮮より、トップクラスの勲章をもらいました。

総理は知らずに署名をしたと言っていますが、その間抜けぶりを挽回するために、この10年間、拉致問題解決のために一体具体的に何をやってきたのか、お答えください。





平成22年11月04日 衆議院 北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会
参考人(特定失踪者問題調査会代表) 荒木和博
一つは、辛光洙、原敕晁さんを拉致した工作員ですが、この釈放署名。この件については皆様御存じだと思いますが、残念ながら、菅直人現総理、そして今名前が出ました村山元総理などを初めといたしまして、133人の国会議員が、当時、工作員であったことが事実上わかっていたにもかかわらず、その釈放の署名をしている。そして、これに限らず、北に近い人たちがさまざまな形で、この国会の中も含めて、拉致問題の解決を妨害してきたという事実がございます。





平成23年01月26日 衆議院 本会議
自由民主党 小池百合子
ところで、中国漁船の船長が英雄扱いされたように、北朝鮮で英雄扱い、実は日本人拉致実行犯であった辛光洙元死刑囚の釈放嘆願書に、現閣僚2名が署名されておられます。1人は、菅総理、あなたであります。そして、参議院議長も務められた江田法務大臣であります。

江田大臣は記者会見で謝罪されたようでありますが、菅総理からは明確な謝罪はいまだに耳にしておりません。菅総理の明確な謝罪を求めます。

署名はうっかりミスだったんですか。そして、うっかり不平等条約に署名してしまうようなことは今後ありませんか。まだ実態もわからないTPPにも、うっかり署名されるのではありませんか。それぞれの設問にお答えをください。





平成23年02月15日 衆議院 予算委員会
自由民主党 齊藤愛夫
また、北朝鮮拉致実行犯の辛光洙釈放嘆願署名の件ですが、社会党の土井たか子さんだって署名していたと言って、菅総理は人のせいにしています。内容把握に疎かったのでしょうが、福井県においては、北朝鮮拉致被害者もおりますし、大変身近な問題として県民すべてが憂慮していることなのであります。





平成23年07月21日 参議院 予算委員会
参考人(北朝鮮による拉致被害者家族連絡会事務局長) 増元照明
総理は、先ほどの山谷議員の質問の中にもありました辛光洙の事件で、江田法務大臣と共に助命それから釈放嘆願書に署名されておられました。そのときのお話として、うかつであったというおわびをされました。家族会そして私たちは、過去のことは問わない、もう被害者救出のために共に一生懸命やっていただければそれでいいということで、あのときには了承いたしました。

それが平成19年―21年の間に、総理の資金管理団体から、このような石岡亨さんや松木薫さんを拉致した実行犯の、しかもその実行犯である森順子さんの息子、この方たちは日本に帰ってこられております。彼らは恐らく自由な発言権を持っておられますし、自由な意思を持っておられますから、この日本で立候補することも自由でしょう。しかし、彼らはいまだにこの拉致の問題に関して彼らが行ってきたことを明確にしていないということは、彼らはいまだにその北朝鮮で受けた教育、そして彼らがこれまで行ってきた日本革命というその思いをまだ一心に持っておられる方たちだと思います。それを知っていらっしゃらなかったとしても、その方たちを擁立した団体に対して総理の資金管理団体から多額の献金がなされているということ、これは我が国のためにも明確にしていただかなければならないと思っています。

(中略)

先ほどから総理は、一応、分からなかったとか知らなかったとかおっしゃいました。これは辛光洙のときと一緒でしょう。が、過去は問いません。しかし、二度目のこういうような状況に対して、やはり総理として明確に、国民の前にその意思とその意図を明確にしていただくことが、この国が今後どのような国になるのかということを国民の皆さんにも考えていただく良い機会になると私は考えております。

最後にお願いですが、このブルーリボンバッジは北朝鮮いじめのシンボルではありません。北朝鮮に対する圧力を掛けよというシンボルではありません。拉致被害者を、北朝鮮にいて、そして今なおふるさとに帰りたいという思いを胸にしている拉致被害者を救出したい、助けてあげたいというシンボルです。是非、国会議員の皆様にも、多くの皆さんがこのブルーリボンバッジを付けていただいて、そして毎朝このブルーリボンバッジを付けることによって、今現在も北朝鮮に多くの、百人以上と言われる多くの拉致被害者が存在し、日本へ救出されることを、日本の救出を待っているという現実をいつも考えていただきたいんです。





平成23年11月14日 参議院 北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会
たちあがれ日本 中山恭子
辛光洙が、辛光洙というのは、もちろん皆様御存じと思いますが、韓国で逮捕され、死刑宣告を受けた人物です。日本側の国会議員の何人かの方が入った署名、嘆願署名があって、その後解放され、北朝鮮では今、英雄という称号を与えられて非常に高いポストに就いておりますが、この辛光洙という拉致実行犯が韓国での証言の中で、姜海龍元副部長から日本人を拉致するようにという指示を得たという証言がありまして、これがその国際手配をする根拠になるのではないかと考えられているわけでございます。



前略と後略は省略、旧字は新字に変換、誤字・脱字は修正、適宜改行、
漢数字は一部アラビア数字に変換、一部括弧と句点を入れ替えています。
基本的に抜粋して掲載していますので、全文は元サイトでご確認ください。