朝鮮人部落 密造部落 2/2 ~ 密造ドラッグ

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昭和29年05月20日 衆議院 厚生委員会
[009]
参考人(警視総監) 田中榮一
年々増して行くと申しますのは、先ほど私が説明いたしましたごとくに、20才未満の者は数の点につきましては比較的少いのでありますが、20才以上の者はやはり相当多いのでありまして、これはある意味におきましては、文士であるとかあるいは技術者であるとか、非常に興奮状態において制作するというようなよい意味における興奮剤使用の面もあるのでありますが、やはり興奮剤使用により性行為の満足を得たいというようなもの、それから不良仲間においてそういうものを使用しておりますので、先ほど申述べましたごとくに、注射の跡等が多いだけ不良仲間において重きを置かれるというようなことで、そうしたみえから来るものもあります。

それからまたこれを利用する側以外の、提供する側でございますが、これにつきましては最初日本人の仲間でも相当に売つておつたのでありますが、最近におきましては朝鮮人なんかが相当これを販売して流しております。私どもの方におきましても、朝鮮人部落を何回も急襲いたしまして、相当な量をあげておるのでありますが、やはり販売する者があることによつてつい使つてしまう、やつてみるとなかなかいい、また一方においてはみえからもこれを使うというようなことから、需要者側がふえると同時に、それに基いてどうしてもヒロポンを売る者が出て来るわけであります。

現在市場にと申しますか、やみに出て流れておりますのは、正規のものでは全然ないのでございまして、いずれも朝鮮人の部落等におきまして、きわめて簡単な方法によつてつくられておるものでございます。

つくる方法としましては、御承知のように白金または銀を触媒としてエフエドリンから製造する製造方法としてはこれが一番簡単でございますので、これによつて原末をつくつて、蒸溜水または水に、一定の割合で混じて、自家製のアンプルに溶閉して、これをレツテルも張らずに流してしまう。

もう一つのは、フエニル酢酸、塩化ベンゼル、青化ソーダなどの混合薬品を原料として、これらの化学的操作によつて製造するものでございます。ただこの方法は相当技術的な知識を要するのでありまして、原末密造につきましては前者の方法をとる方が簡単でありますので、当庁で検挙した原末密造6件のうち前者の方法によるものが4件、後者の方法によるものが2件ということになつております。

朝鮮人等におきましては、原末を大阪方面から大体100グラム包み8000円程度でひそかに持つて参りまして、そして自宅でもつて水道の水または蒸溜水で割りまして、アンプルに溶閉してこれをひそかに売り出す。これが現在都内にも相当流れておるのじやないか、かように考えております。従つてわれわれとしましては、使う方があると同時にまたつくる方があるのでありますから、このつくる方を抜本塞源的に取締らなければならぬというので、朝鮮人部落等を何回も急襲いたしまして、その都度多量の薬品または原末あるいは水溶液等を押収いたしておるような状況であります。

[010]
日本社会党(社会民主党) 柳田秀一
私の考え方は警視総監の考え方と大体同様でありまして、つくる側を押えなければならぬ。

さらに今までのヒロポンは、正常なルートに流れておるものは一つもありません。みなやみのルートばかりでありますから、従つて使用した者に対する厳罰ということは同感でありますが、今申しました年々累加しておる原因は何かということであります。この点はしろうと考えかもしれませんので、ひとつお聞きかせ願いたいと思いますが、私が考えるのに、むしろやみで生産される量が年々ふえておるのではなかろうか。やみでふえるとなると、どうしてもそれをブローカーを通じてはかさなければ金にならない。従つて相当の手段を講じてやみの販路を広めておる。

たとえて言うならば、ヒロポンの犯罪でも、ヒロポンによる幻聴幻覚が起るとか、そういう意味の発作的な犯罪、あるいはヒロポン代ほしさの犯罪、こういうふうにありますが、ヒロポン注射の入手に困つておる、入手に困つておるのは金がないから困つておるので、困つておるような人間に対しましてはその虚につけいつて、お前にはただで打つてやるから、これだけのものは責任をもつてはかせ、こういうふうな方法もとられるであろう。またこれがどこかの報告を見ましたところによつても、大学あるいは高等学校の学生等も使つておるということになると、試験勉強のときに何日か徹夜をする、こういうときにヒロポンを打つてみろ、頭がよくなるぞ、試験の前にヒロポンを打つておけばきつと合格するというような甘言を弄して、ブローカーが次から次と人を伝つてねずみ算式にふえて行くのではないか。むしろ検挙者が累加している原因は、やみで製造されておる製造量がふえておるのが根本原因ではなかろうかと思うのでありますが、この点はどうでしようか。

[011]
参考人(警視総監) 田中榮一
先ほど私が御説明した中に警視庁におきまする覚醒剤取締りの結果の数字を申し上げましたが、これはいずれもやみで製造され、やみで販売されておつたものを全部押収されたのでありまして、大体一昨年よりは昨年の方が原末におきまして7倍、それから水溶液におきまして8倍の押収物件をあげております。

それはもちろん取締りを何回もいたしました関係で多くなつたものもございますが、やはりお説のように密造並びに密売が相当多くなつておるのであります。特に関西方面から相当原末が流れて参りまして、それが都内に流れておるのではないかというように考えておりますので、なお今後もこの取締りだけは厳重にいたしまして、押収物件は全部押収してしまうという方法で取締つて行きたいと考えております。

[012]
日本社会党(社会民主党) 柳田秀一
検挙者が年々累加する原因が、むしろ需要者にあるのではなしに製造者にあるという私の考えの一つのもとになるのは、統計を見ましても東京都に近接する神奈川県、静岡県、あるいは埼玉、群馬等に非常に多いのであります。

これはやはりそういう東京都内に近接するところは、ブローカーがいわゆる需要者の販路を開拓するのにも都合がいい、あるいは開拓するのにもそれが採算に合うというような点があるのではなかろうかと推察されるのであつて、そういうところから検挙者がふえるのではなかろうかというふうにも考えるのでありますが、特に東京都に近接したところにこういう検挙者が多いという点をにらみ合せて、これに対してはどういうふうにお考えになりますか。

[013]
参考人(警視総監) 田中榮一
私最初に申し上げました覚醒剤の原末の原料でありますエフエドリンが相当利用されておるのであります。このエフエドリンの取引状況でありますが、密輸入のエフエドリンは純白の精製品でありまして、米国製の旗印というのが一番優秀品だそうでありますが、香港では1キロ17ドル前後で売買されており、内地ではブローカーが500グラムを6500円ないし9000円くらいで取引をしておるようであります。内地製のエフエドリンは、麻黄から製薬会社で抽出して製薬するものと化学合成品と2つあるそうでありますが、国内消費は年間約5トン余でありまして、抽出品の価格は1キロ2万3000円くらい、合成品は1万6000円くらいで、内地産は主としてぜんそく、せきの薬などの製造原料として製薬会社で販売され、また薬局では粉末または錠剤として5グラムまたは25グラム包みとして市販されております。

このように、価格はむしろ密輸入のエフエドリンの方が単価が安く、原末密造者は国内産では生産コストが高いので、密輸入品を原料にして盛んに使つておる。従つてやはりこのエフエドリンの密輸入ということも相当考えられますので、一方におきましてはこの密造を抑制する意味におきましてエフエドリン等の密輸入ということもよほど厳重に取締りをいたしませんと、結局エフエドリンそのものが覚醒剤原末の原料に相なりますので、こういう点も十分注意して行かなければならぬと考えております。

[014]
日本社会党(社会民主党) 柳田秀一
仰せのごとくこのやみのルートは輸入、密造、譲渡、使用、こういう段階にわかれるのだろうと思いますが、最初、戦後は今国内で法的に製造を許されておる2つの会社の製品のレツテルを張つておつた。最近はそうではなしに、生じ出ておるということは信用度が高まつて来たという一つの証左であるということも何か新聞に出ておつたと思うのです。

そこで製品が相当高度に機械化され、そしてかなり製品の精製度も高くなつて来ておるという現状で、先ほど警視総監のお話のように、朝鮮人部落においていろいろと小口の密造の場所もあるように聞いておりますし、先般来この青少年保護育成運動期間中に、後楽園あるいは深川等において手入れがあつたように聞いておりますが、それ以外に何らか地下に少くとも一つの企業として成り立つくらいの大きなやみ工場でもあるのではなかろうかというような疑いすら持つてるのですが、そういう点はどうですか。

もしもなおそのほかに公開の席上で御答弁しにくいことがあるならば、委員長におとりはからい願つて秘密会にしていただいてもけつこうでございますが、そういう点もあわせてお答え願いたいと思います。

[015]
参考人(警視総監) 田中榮一
大体密造の場合におきましてはきわめて小規模な工場でやつております。

私の方でやりました中で比較的大きなものとしましては、大宮市で検挙いたしましたものは、小さい古い工場を借り入れて研究室をつくりまして、やはりエフエドリンを銀または白金の触媒によつて製造しておつたのでありますが、これが約6万5000本程度つくつて隠しておつた。これは元陸軍の薬剤関係に従事しておつた者で、復員してから非常に生活に困り、苦しくなつてやつたものであります。

それから北区田端町の大内某というのが、これは朝鮮人が金を出しまして浦和市の常盤町の廃工場を借り受けまして、やはり研究所をつくりまして、昨年の8月から相当な機械等を入れましてこれをつくつております。

大体におきまして大がかりになりますとすぐ警察の手が入れられますので、大体小さな自宅の8畳の部屋であるとか、あるいは2階でつくりまして、そうして転転として居所を転ずる。きようはここでつくつたけれどもあすはまたほかに行つてつくるというように、なるべく人目にかからぬようなところでつくる。従つて大規模の製造というものは現在われわれの方で検挙したものの中にはございません。大体において家内工業的な8畳の部屋でやるとか、2階のすみの部屋でやるとか、そういう小さなものでございます。ことにああいうものは小さいアンプルで、かりに1万本にいたしましても小さなものでございますので、製造の実体はさようなものでございます。

[016]
日本社会党(社会民主党) 柳田秀一
ちよつと国警の方にお尋ねいたしますが、今全国で密造業者はどれくらいありますか。それからとにかく悪を伝播いたしますのはブローカーだと思いますが、このブローカーは大体どれくらいありますか。むずかしい統計ではありましようが、今までお調べになつてどれくらいの数と踏んでおられますか。

[017]
日本社会党(社会民主党) 長谷川保
ちよつと関連して。ついでに全国の中毒者の見込み数。

[018]
政府委員(国家地方警察本部警視長(刑事部長)) 中川董治
政府委員 この密造者とか、ブローカーの数はつかみにくいものですからしつかりした統計を申し上げにくいのですが、私ども刑事的に申しますと、覚醒剤違反の罪の中で、製造の行為で犯罪になつた数はわかるのでございますが、その他ブローカーとか、そういつた連中がいることも実際でございまして、そういう点の内偵には非常に苦心をしておるのですが、明確につかんだものはちよつと申し上げかねるので御了承を願いたいと思います。

[019]
委員長代理 松永佛骨
今長谷川委員からのお尋ねがございましたが、中毒者の数は全国でどのくらいあるか、ついでに御答弁願いたい。

[020]
政府委員(厚生事務官(薬務局長)) 高田正巳
中毒者の数でございますが、これも実はとても見当がつかない。あるいは何10万と言われ、あるいは100万とも言われているのですが、私ども昨年予算の問題なんかを考えました際に、いろいろの資料から一応の類推をいたしまして、大体この見当だろうという数字を実は立ててみたんです。これは実にあやふやなものでございましてさつぱり確信がございません。そのときに私どもが推定をいたしましたのは20数万という数字を出したのでございます。しかしこれはまつたく確信のない数字でございます。御了承を願います。

[021]
日本社会党(社会民主党) 柳田秀一
警視総監にお伺いいたしますが、大体警視庁で押収されてそこで調べられたところによりますと、1アンプルにつき原価は大体どれくらいかかつておりますか、さらにそれをどれくらいの値段で売つておりますか。

[022]
参考人(警視総監) 田中榮一
大体密造いたしまする元でですが、元では1アンプル3円50銭ないし4円で卸しまして、そうしてその間数人のブローカーが入りまして、結局実際の常用者の手に渡しまするときには現在相場が15円から20円でございます。

[023]
日本社会党(社会民主党) 柳田秀一
そこで、わざわざ警視総監にお越し願つてお尋ねしたいことを一応聞いたんですが、これを法的に取締る、そこに麻薬取締法との関係もあります。現在ヒロポンもお説のようにまつたく軽い刑罰で、しかもその刑罰も実際にはさようには施行されておらぬので、あるいはせつかく警察当局の方でこれを検挙されましても、起訴猶予なつてみたり、あるいはその他わずかに1万円くらいの罰金になつてみたり何かしておるようであります。そこで先ほど警視総監もおつしやいましたように、罰則の強化ということはやはりわれわれも同感です。

先般新聞に出ておりましたが、一読者の声として、中毒患者を犯罪として取締れという極論も出ておるのです。これは基本的人権等の関係からしてむずかしいと思いますが、中毒患者を犯罪として取締れ、これは一番きつい論ですが、これくらい思い切つた措置をとらなければ、先ほど申し上げたように、これは中国が阿片に苦しんだと同じように、なかなか根絶しにくいと思うのですが、これに対する御見解はどうですか。

[024]
参考人(警視総監) 田中榮一
現在警視庁におきまして、中毒患者で犯罪を犯した者につきましては犯罪者として取扱つておりますが、そうでなくして少年の不良仲間でアンプル等を常にポケツトに持つておるとか、注射器と一緒に持つておるような者、これは不良行為ですから、別に犯罪にはならないのでありますが、そういうような者を連れて来た場合におきましては、われわれとしても実際取扱い上困りまして、あばれ出したり何かいたしますと、留置場でない保護室へ入れて注射を打たして、一応鎮静するのを待つて、聞いて家庭に引渡すという状況でありまして、われわれといたしましては、犯罪としてこれを取扱うことはいかがかと思つております。警視庁といたしましても、保護室くらいを整備して、そういうところでこれを保護して帰すという措置をとつております。できればこうしたものは元をついて薬をなくしてしまう、それによつてだんだん数を少くしてしまうということが、犯罪防止の上からも、社会道徳を高める上からも必要ではないかと思います。

[025]
日本社会党(社会民主党) 柳田秀一
そこでやはり根源は密造の元をつかまなければならぬ。そこでこういう密造をしたり、あるいはこれを媒介したり、あつせんしたり、あるいは輸入したりする者に対して、今のような麻薬取締法その他のこういう法規では非常に手ぬるいと思うのです。

かりにこれを罰則にするとするならば、法律をつくるのはわれわれの役目でありますから、そういう意味で専門家の総監にお尋ねするのですが、根本的に抜本的に罰則を強化するという建前では、どのくらいの罰則をもつて臨んだら適当か、これは御私見でけつこうです。

[026]
参考人(警視総監) 田中榮一
先ほども申しましたように、体刑は今3年になつておりますが、少くとも7年くらいに持つて行くようにする。それから罰金につきましては、現在非常に額が少いのでございます。少くとも最高50万円程度まで罰金をつけていただくようにしたらいいと想います。これは私の方の警察長の大会におきましても、多分決議をして罰則の強化ということをお願い申し上げたはずたと思います。

[027]
日本社会党(社会民主党) 柳田秀一
私の方から総監なり国警の刑事部長にお尋ねするのはこれくらいですが、他の委員からの御発言があると思います。

なお私はそのほかにこういうようなことを前提として、これが対策を厚生大臣並びに薬務局長にさらにお尋ねしたいのですが、その点を留保して一応これでやめておきます。

[028]
日本社会党(社会民主党) 滝井義高
関連して。今警視総監のいろいろな御説明で大体大要はのみ込めたのでございますが、第三国人が非常に覚醒剤の製造に関与をしておるというお話もあつたのです。

これは国警の刑事部長さんにもお尋ねしなければなりませんが、麻薬の密輸入には大体100億の金が動くということは、この前薬務局長からもそういう推定的御説明もあつたわけですが、ヒロポンで大体どの程度の金が動いておられると御推定になりますか。これは全国的なごくあらましの推定でけつこうでありますが伺いたい。

[029]
参考人(警視総監) 田中榮一
国籍を参考に申し上げますと、昨年警視庁で検挙いたしました数で覚醒剤の密造者の国籍は、日本人が27.3%、朝鮮人が71.9%、中国人が0.8%で、断然朝鮮人関係の密造者が多いのでございます。

それから覚醒剤違反者、これは覚醒剤を打つておる者でありますが、今ちよつと数字がございません。

それからどの程度の金が動いておるかということでございますが、これは今のところ私の方にも統計がございませんので、お答えすることができないのでございます。

[030]
政府委員(国家地方警察本部警視長(刑事部長)) 中川董治
この犯罪として警察が見つけたものの注射薬の量はわかるのです。そこから推定するのはちよつと無理な話ですが、その量だけ申し上げておきます。昭和28年に犯罪の対象になりました注射薬は7444万3660CC、錠薬が20個、厚末が49万6471グラム、今申し上げました数量は私ども警察が犯罪の対象として見つけた物品の量でございます。これを値段に換算して考えるということが一応の推定かと思いますけれども、ちよつとこれは危険かと思いますので、それだけ申し上げて御了解いただきたいと思います。

[031]
日本社会党(社会民主党) 滝井義高
この覚醒剤の経験をした青少年が非常に多いということですが、実は新聞その他の推定によればその経験のある者が150万といわれておりますし、さいぜんの薬務局長の御説明でも、中毒患者とみなされる者が20数万、各新聞なんかを見ると70万といわれておるわけです。今の動いた薬品の量等から推定してアンプル1CCで10円としても、優に7億以上の金が動くということになるわけです。

終戦後ヘロインとかモヒというようなものは非常に微量で高価なものであつた。従つてこれらのものが政治資金として動く情勢というものは相当あつたと推定されるのです。これは公安調査庁の意見を聞かなければなりませんが、おいでになつていないようです。従つて現在中国人あるいは朝鮮人等が70%以上関係しておるということになれば、こういうものが何か政治資金として動いておる様子があるかどうかということです。もしそういうものとのつながりがあるということになれば、これは非常な根強さをもつてやはり日本の国内にはびこつて行く可能性は十分にあると私は思う。

そういう情勢は全然ないものなのか、こういう点は当然あなた方においても調査されておると思うのです。というのは、麻薬との関係が終戦後相当あつたと私たちは見ておりますので、その点きわめて重要な点だと思いますから、ひとつ御説明願いたいと思います。

[032]
参考人(警視総監) 田中榮一
先ほど私が説明いたしました北区田端町新薬研究者大内某、この事件を取調べておりました際に、ある朝鮮人が資金を出しまして、朝鮮人と合同出資でヒロポンを密造しておつたのでありまするが、その朝鮮人がさらにまた某市のある朝鮮人から数10万円の融資を受けまして、そうして製造をいたしておつたのであります。

この朝鮮人がその某市の祖防隊のキヤツプをしておつた関係がございまして、そういう点からあるいは共産党の、共産党でなくとも、何かそうした政治資金にこれが利用されているのではないかというので、一応捜査をいたしておるのでございますが、その辺は十分明確でございません。結局単なる金を貸したんだということに一応なつておるのでありますが、この辺のところがまだはつきりいたしておりません。





昭和29年05月28日 衆議院 厚生委員会
[017]
日本社会党(社会民主党) 岡良一
法律案のいろいろ衝に当られた参議院の法制局からもお見えでございますので、この点ひとつ法律的な、立法技術の面としてできないものなのかどうかという点でお伺いいたしたい。いま一つは、やはりそこまで立ち入つてひとつやつていただかなければ、この法律がほんとうに処罰規定の強化を意図するものが空転するのじやないかと思う。

これはこの間もこの委員会で、法務省関係の刑事部長のお話なんですが、ヒロポン慢性中毒者にして犯罪を犯して検挙された者が昭和26年には1万1000余である。昭和27年には2万3000余である。昭和28年には4万3000余である。そのうち起訴された者が大体3分の1である。また覚せい剤取締法の違反者が6500である。そのうち有罪の判決を受けた者が1200であるが、そのうち800が執行猶予である。まことに罰則規定はこれを見てもきわめて低調であつたことがよくわかるわけである。そこで御努力によつて強化され、かつまた法廷も覚醒剤に対する認識を改めてくれるということによつて、こういう手ぬるい処置は大いに直してくれると思うのです。しかし昭和26年にヒロポンの中毒患者にして犯罪を犯して検挙された者が1万1000余である。昭和28年には4万3000余であるというふうに、3年で3倍以上にふえておる。

こういうふえておるものに対して、たまたま日本の検察力が、密造だと目される部落を急襲いたしましても、そこにあげられて来るものは、2000数百本のアンプルにすぎない。アンプルの中に入つている薬を溶かす原料の薬を合成しているところまでは、徹底的に手が入つておらない。1、2入つたところがあるというお話ですが、ここはやはり日本の法律で断固として追究して、そこに非違があつた場合には、何人であろうと、外国人であるならば当然強制送還の措置を講ずるというところまで強く行かなければ、結局1万1000から4万3000にふえて来るというこの事実は、事実の問題として検挙され、起訴され、執行猶予され、起訴の数がふえて来るとか、あるいはまた執行猶予が減るとかいうものだけであるが、事実上で1万1000が4万3000にふえておるというこの大きな趨勢の根本のきめ手が、やはりアンプレヤーでなく、その以前の、朝鮮人が70%を占めているこの原薬というか、溶かす原料を合成しておるところにメスを入れる、これがないとどうも物足らないという感じがするわけです。その点どうなんですか。これは参議院の法制局の方でもけつこうですが、お答えを願いたいと思います。

[018]
参議院法制局参事(第一部第一課長) 中原武夫
ただいまの強制退去の問題で、高野先生がおつしやいましたのは、参議院として断念したというふうにはおつしやつたのではなくて、もう少し見送つて、時期を待つという含みをもつておつしやつたわけであります。と申しますのは、覚せい剤取締法の中に違反外国人は強制退去を命ずるという規定を入れることは、これは可能であります。ただ体系から申しまして、外国人に強制退去を命ずることは出入国管理令の中に規定されております。それで出入国管理令の中に覚せい剤取締法に違反した者は強制退去を命ずるという規定を入れることの方が妥当であります。ところが出入国管理令の中に規定されております強制退去を命ずる事由になつております事項は、いずれも国際慣行上どの国もそういうようにしようという了解のある事項が掲げられております。このことは、日本の方から強制退去を命じましても、相手国が受入れませんと、これはどうにもしかたがないことであります。現在韓国人は、1年以上の刑に処せられた者は強制退去を命ずることができるという出入国管理令の規定に基いて強制送還をいたしましても、ほとんど引取らないのです。そのために大牟田の収容所にたくさんとめてあるわけです。そのことは、現在韓国は、国際慣行上相互に了解した事由による強制退去の命令を受けた者も引取らない。国際慣行からいつて日本だけの理由で、外国は承認しておらないような事由で強制退去を命ずるという規定を置いても、現在のような韓国の態度からいえば、ますます引取らないだろう。それでは実効が上りませんので、少くともそういう事前の了解を得られるだけの時間的余裕をいただきたい。それまでは、ただいま高野先生がおつしやいましたように、罰則の強化によりまして、今後1年以上の刑を受ける者が多くなるであろうから、それに該当するものとして措置をして行くことにして行つたらどうでしようか、そういう意見がありまして、その意見を了承されて、参議院ではそれでは一応見送つて行こうということになつたのでございます。



[025]
自由党(自由民主党) 松永佛骨
そこで、大阪にあつたことなんですが、朝鮮人が密集して住居をしておりまする周辺の――もちろんこれは正規の免許医師でなくして、もぐり医者であると思いますが、病人が腹痛を訴えておると、モヒの注射をして一ぺんになおす。支那では麻薬というものは神の薬である、腹痛だろうが何だろうが、どんな重病でも一ペんにこれをやるとなおるという神秘的なひとつの信仰を持つておるようですが、これは医学的無知な者から見ればそういうことになりましようが、故意にヒロポン中毒患者を医者がこしらえて、そうしてこれを蔓延さしておるという傾向があります。もちろんもぐり医者です。正規の免状があれば取上げられるのですが、こういう大阪の者が朝鮮人密集部落で2、3発見された例もございます。





昭和29年11月25日 参議院 厚生委員会
[005]
参考人(警視総監) 江口見登留
只今資料を持つて参つたのでございますが、お手許にお配り済みでございましようか……。それによりまして御説明申上げたいと思いますが。

警視庁管内におきましての覚せい剤取締の強化は、10月以来行なつておるのでございます。その取締の実績に応じまして、更に11月10日には特別の取締本部を庁内に設けまして、更に一層この取締を推進いたしますると共に、従来のように花火線香的と申しますか、期間を限つて取締をやるということではなくて、相当の徹底的な効果が認められるまでは、警察庁の御方針もありまして、徹底的にこの問題をやる所存でございます。

数字を、今まで取締つて参りました結果に基いての数字を、一応簡単に御説明申上げますると、最初の紙に「覚せい剤違反調」とございまして、これが1月から10月までの分についての数字をそこに挙げてございますが、検挙人員のうち、いわゆるヒロポンの密造に従事しておりました者、それは国籍別で見ますると、上の欄の左の端にありますように、日本人では男女合せて104人、朝鮮人がその倍以上の227人となつております。それから所持、使用等につきましては、今度は逆に、日本人がやはり使用する者が多いという関係で、7812人、それから朝鮮人が1000人、中国人が18人、その他が1人。その次に合計が出ておりますが、そういう数字になつております。

更に検挙いたしましたもののうち、件数で見ますると、製造、所持その他を合せまして8824、人員が9162でございます。そのうち送致いたしましたものが、件数として8703件、人員におきまして9039人と、こうなつております。それからその隣りに押収物の、押収物資の数量を挙げております。これは製造の部におきまして、注射液としまして97万6573CC、それから原末としまして5176グラム。所持その他におきましては、注射液として134万9618CC、原末として1132グラム。計がその次に出ておりますが、そういう数字になつておるのであります。

それからその次の紙、順序が同一かどうか存じませんが、「覚せい剤取締強化後の違反検挙状況」というのがございますが、これは10月1日から11月10日までの分を集計したものでございます。この間における検挙総件数は3740件、人員としましては3885名になつております。先ほど申上げた1月から10月までの数字と比較いたしまして、この問どれほど強化して行なつたかということが、この数字の面でも現れておると思うのでございます。その間における国籍別を見ますると、日本人が3266人、朝鮮人が611人、その他8人。違反種別で申しますと、製造件数91、人員にして175。密売ブローカー1124、人員にして1175、所持使用等の件数で2525、人員2535。検挙別とこういう別に分けてみますと、現行犯で2764、通常逮捕778、緊急逮捕17、任意出頭と申しますかが326ということになつております。職業別で見ますと、無職というのが一番多いのでありまして、2009人。無職と申します中には、いわゆる渡世人とか、何と申しますか、不良、やくざ、そういうものが多いことになるわけでございます。バタ屋が670、以下職業別によつてそこに数字が出してございます。それから身柄送検が2874、書類で送検しましたものが1011でございます。それから次に押収物資の数量を、注射液と原末に分けて、この期間における分を掲げてあります。

それからその次に「覚せい剤密造者、国籍、性別調」というのがございますが、これは昨年の分でございます。これによりますると、日本人が人員において、男子が42、女子が24、合計66。朝鮮人の欄、その他中国人の欄がございます。パーセンテージを出してみますと、日本人が27.3%に対しまして朝鮮人が71.9%、過半数以上を占めておることになります。中国人が0.8%になつております。

その次には「覚せい剤違反者、判決結果調」というのが出ておりますが、これは御説明を省略いたしますが、最後の表に「覚せい剤取締法違反被疑者検挙処分結果中の一部」というのを御参考にお出ししてございますが、これは一番上に罪名が書いてあります。その次に被疑者の名前が書いてありまして、その次には、27年、28年、どうしても事件の結末が長引きますので、27年頃のものがここに掲げられておりますので、東京の分、静岡の分がございますが、処分の結果を見ますと、初めが懲役8カ月で3年間の執行猶予がついております。執行猶予のついたものとつかないものと大体半分くらいでございますが、1年以上というのは非常に少い上に、執行猶予がついておりまするので、国外追放ということにも触れないことになるわけでございまして、我々としましては折角法律も改正して頂いたのでありまするから、この取締りに即応して、もう少し重刑を科して頂きたいと思つておりまするが、いろいろ検察庁の話もありまして、現在のところはこういうような調べになつておる次第であります。

それから取締りを強化いたしました後、現在までの傾向といたしまして、どういう面が現われて参つたかということについて申上げますると、幸いに輿論の支持を得まして、報道機関も非常に応援して頂いておりますので、覚せい剤が非常にみじめな災害を引き起すということが非常に各方面に徹底して参つたように存じます。従いまして、本人のみならず、家族の意見もありまして、大体我々の見通しとしましても、常用者は漸次減少しつつあるように見受けられるのでありますが、取締りを厳重にいたしまする結果は、今度は模造品の製密造がぼつぼつ出始めております。それから又ブローカーが非常に巧妙になりまして、一つのところで大仕掛けで工場みたいにして造るということをやめまして、簡易携帯用具によつて製造するというようなものが殖えて参りまして、それらが転々と居所を変えては密造をやつておる、又密売をやつておるという事例が現われておりまして、中にはピストン型と称しまして、非常に高能率の製造方法を持つた器具さえ現われておるような次第でございます。

それから先般いわゆる上野の親善マーケットに対しまして、朝鮮人が300名くらい集団生活をしておりますが、そこに多数の警察官を入れて検挙いたしましたのでありますが、その際の様子を見ましても、その集団部落が自衛組織化されておりまして、なかなか少数の警察官では妨害されて検挙しにくい。このとき600人かの警察官が動員されたのでありますが、そういう警備方面からも十分の態勢を整えてからでないと、そういう集団地域においての検挙は非常にむずかしくなつておるということが、見受けられるのであります。

それからこういう事件は、物と人との結びつきによつて事件となるのでございまするが、物を押えましても、結局誰のものかわからない。つまり共同便所とか、共同炊事場、そういうようなところで密造とか取引をやつておるのでありまして、品物を押えたが、責任者がない、逃げてわからない。お互いに通報し合つて逃げておるというようなことで、結局事件にすることができないというような傾向も現われて来ております。

それから土間のコンクリートのたたきを壊しまして、その下に大きな甕に液を入れて埋めておるというようなこともあります上、羽目板と壁との間に隠しておる、たんすの下に隠しておる、底のほうですね。畳に接するところ、あそこに隠しておる。いろいろの例が現われておりますし、なお最近ではアンプルに入れて売るということでは非常に危険視されると見ましたせいか、薬瓶や、化粧品の空瓶に入れるとか、或いはサイダー瓶、牛乳瓶、酒の一升瓶なんかに入れて、わからないようにして原液を持ち歩くような事態が現われて来ております。それから婦人を利用することが多いのですが、胴巻やら、婦人の二重ズロースに隠している。或いは児童の、子供のランドセルに入れて運ぶ。或いは乳呑児を背負つて、おむつの中に入れて運ぶとか、そういうようないろんな工夫をこらした方法がとられておるのでございます。これらの点を十分に念頭におきまして、この取締りを十分強化して参りたいと思つております。

別に御質問がございますれば、更にお答えさして頂いて、一応この程度で御説明を終りたいと思います。





昭和30年06月20日 参議院 決算委員会
[079]
説明員(日本専売公社総裁) 入間野武雄
また密造たばこも、ここで申し上げていいかどうかわかりませんが、朝鮮人に多いのでありまして、朝鮮人のいる限りなかなかこれも絶滅は困難であります。ことに凶暴な行いをやられる場合がありまして、中には反則を検挙してふん尿をかけられたなどという事例があります。

朝鮮人部落のこの密造たばこの手入れは相当生命の危険もありますので、十分陣容を整えてこれに臨んではおりますが、これらの人人のいる限り、密造たばこはなかなか絶滅は困難であります。できるだけ減少さしてゆきたい、こういうことで各地に検察庁なり警察なりの御協力を願って、その方向に進めております。





昭和34年03月30日 参議院 大蔵委員会
[016]
自由民主党 足立篤郎
今回は、その他のものにつきましても、こういった脱税がもう公々然と行われているものにつきましては、相当思い切った処置をとっております。たまたまこのゴルフが見残しになっておったので申し上げているわけでありまして、たとえば、法案にあります通り、ズルチン、サッカリンのごときは、従来製造課税であったわけでありますが、これが原料からズルチン、サッカリンに製造されますのは、わずか1工程の簡単な工程でこれが製造されるので、朝鮮人部落あたりで盛んに密造されまして、脱税品が出回って、まじめな製造業者は立ちいかないような状態になっておったわけであります。そこで今回は、これを原料にまでさかのぼって、ズルチン、サッカリンの原料にも課税をすることにいたしておる法が出ていることは御承知の通りであります。

こういった各品目につきまして、税の公平な執行を期するために相当大幅な改正を行おうとしているのが今回の法案でございまして、たまたま残ったのが、今思い切って手直しをしようとするのがゴルフ等でございまして、決してゴルフだけを取り上げたというわけのものでは断じてございませんので、この点は誤解のないようにお願いを申し上げたいと存ずる次第でございます。





昭和37年08月28日 参議院 社会労働委員会
[021]
自由民主党 高野一夫
これは警察庁のほうか関税関係のほうか、あるいは厚生省からか、どちらからでもけっこうですが、密輸違反事件の説明を先ほど来伺っておりますと、やはり日本人が数が多いのですが、しかし、麻薬にしぼって考えてみると、やはり中国人、韓国人、そういう人が相当多いような感じがします。

そこで、私が一つ疑問に思うのは、ヒロポンのときの当時の法務省、あるいは警察庁関係の説明を伺いますと、密造部落があちこちあった。その密造部落の非常に規模の大きなものが北鮮系、特に朝鮮人がやっておる。そうしてその朝鮮人は、自分たち同じ民族には絶対に売らない、日本人だけに売る、こういうような非常に厳重なやり方をしておる。

私どもは、当時政府側と相談いたしまして、これは日本民族の将来に対する体質を破壊させる、あるいは精神混迷、また、社会秩序の混乱というようなことを企図した一つの思想活動の現われじゃないだろうかということも考えて審議を当委員会でしたことがあるのですが、この麻薬の密輸という、ことに、これは台湾か中国本土か知らぬけれども、相当中国人が多いというふうなことから考えて、こういうような思想的背景のもとに、ことさらにもうけ主義でなくやっておるというような傾向は見えませんか。完全なるいわゆるもうけ仕事と断ぜられますか。

[022]
政府委員(厚生省薬務局長) 牛丸義留
現在の日本の密輸者が中国系の第三国人が多いということは、ただいまの御質問のとおりでございまして、それがもうけ主義のほかに、思想的なものというところまで私どもはここで確証をつかんでおるわけではございませんが、たまたまことしの5月、ジュネーブで第17回の麻薬委員会が国連の主催で行なわれたわけでございますが、そのときに中国代表からそれに近いような発言がございましたことは、一つの事実としてございますので、御報告申し上げておきます。

[023]
説明員(警察庁保安局長) 野田章
先ほど提出しました「麻薬犯罪の実態とその取締概況」の8ページないし9ページに、外国人の麻薬犯罪に対する関与の状況が記載してございますが、ここにありますとおり、8ページの最後のところに、外国人の麻薬犯罪に対する関与の割合は、昭和33年17.9%、34年15%、35年が10.8%年々全体の割合は減っておりますが、密輸あるいは卸元等の関係につきましては、9ぺ-ジの表にありますとおり、「輸入」のところでは、日本人がなくて朝鮮が2.6、中国人が17.6ということで、輸入関係等では中国人及び朝鮮人が非常に多い。

それから、なお、密輸に従事しておる、あるいは密売等に従事している者の中の中毒者の数というのは、末端のものは比較的中毒者が多いわけでありますが、卸元とか、あるいは、密輸入者というものには比較的中毒者が少ない、これはやはり思想的動機があるかどうかはよくわかりませんが、やはりこれらの元凶というものは、自分自身が麻薬禍に侵されてはいない、他人を害するという、商売本位でやっておるということがうかがわれると思います。なお、暴力団等の麻薬犯罪の関係者等につきましても、一般の麻薬犯罪者の中における中毒者の割合よりも、暴力団の密売者の中における中毒者の割合が非常に少ないという数字が出ております。



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