自衛隊は暴力装置 ~ 仙谷由人官房長官、石破茂元防衛大臣

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平成22年11月18日 参議院 予算委員会
[156]
自由民主党 世耕弘成
これ、法の精神としては、国家公務員も地方公務員も自衛隊員も学校の先生も全く同じ精神ですよ。これ、国家公務員でこういう形で自衛隊と同じ精神で規制をされているということは、じゃ、霞が関の庁舎内においてもこういう入間であいさつされたような人は呼ばないということでよろしいんですか。

[157]
内閣官房長官 仙谷由人
今、法の精神と言われました。公務員という世界では、同じように政治的な中立性が求められると思います。そしてさらに、この暴力装置でもある自衛隊……(発言する者あり)

まあある種の、ある種の軍事組織でありますから……(発言する者あり)

[158]
委員長 前田武志
お静かに願います。お静かに願います。

[159]
内閣官房長官 仙谷由人
軍事組織でもありますから、これはシビリアンコントロールが利かなければならないと。それから、まあ戦前の、戦前の経験からしまして、決して……(発言する者あり)

じゃ、実力組織というふうに訂正させてもらいます。実力組織でありますから……(発言する者あり)

[160]
委員長 前田武志
質疑者以外の方は質疑の妨げになります。御静粛に。

[161]
内閣官房長官 仙谷由人
実力組織でありますから、これは特段の政治的な中立性が確保されなければならないということだと思います。これは、これは……(発言する者あり)

新解釈じゃありません。やっぱりこれは戦前の経験を、いわゆる軍国主義という経験をして、その中で、中からも外からも非常にある種の政治性の強い働きかけやあるいはその行為に、それに呼応する動きが出てきてあのようなことになったわけでありますから、特に実力組織としてはより念を入れた特段の政治的な中立性が保障されるべきだと。そのために、一般の国家公務員ではここまでだということであっても、関与を疑われるような行為もやってはならないと、あるいはそれに巻き込まれるようなことにならないように注意してくださいよと、こういう通達だと思います。

[162]
自由民主党 世耕弘成
きちっと議事録に残す必要があるので、自衛隊のことを暴力装置とおっしゃいました。これ、現場の隊員のためにもきちっと撤回と謝罪をしてください。

[163]
内閣官房長官 仙谷由人
そのとおり撤回をして実力組織と言い換えます。

[164]
自由民主党 世耕弘成
謝罪、謝罪、謝罪も求めたんです。(発言する者あり)

[165]
委員長 前田武志
世耕委員、もう一度、もう一度御質疑ください。

[166]
自由民主党 世耕弘成
撤回だけじゃなくて謝罪もしてください。

[167]
内閣官房長官 仙谷由人
法律上の用語としては不適当でございましたので、自衛隊の皆さん方には謝罪をいたします。

[168]
自由民主党 世耕弘成
このように、表現の自由に関してももう解釈はめちゃくちゃだということがはっきりしました。

自衛隊を暴力装置として見ている、こういうことも分かりました。



[360]
自由民主党 丸川珠代
まず、ここまでの本日の予算委員会の議論の中で、仙谷官房長官から我が国の自衛隊に対して、暴力装置というとんでもない表現が出てきました。国の根幹である国防に命を懸けて取り組み、また日本の国際貢献に汗をかいているこの自衛隊の方々にとって大変失礼極まりない、とんでもない発言であると思います。

菅総理大臣は、内閣の、代表して自衛隊の最高指揮権を有する最高責任者として、この発言をどう思われますか。

[361]
内閣総理大臣 菅直人
先ほど仙谷官房長官がその表現に対して撤回をし、謝罪をされ、実力組織という言い方に変更されたわけでありまして、そういう意味では最初の表現はやや問題があったと、このように思っておりまして、御本人からそうした訂正があったことは、そのこととしてよかったのではないかと思っております。(発言する者あり)

[362]
自由民主党 丸川珠代
ややではないと思いますが、総理大臣の御認識を改めて伺いますけれども、暴力装置という言葉、これは謝って済む問題だと思っておられますか。

[363]
内閣総理大臣 菅直人
言葉というのはいろいろな感じ方があると思います。その上で、私も、実力部隊といいましょうか、そういう実力組織といったことの方が、そうした、何かこう暴力という言葉には非常に、率直に申し上げて悪いイメージがあります。しかし、自衛隊がもちろん武力というものを持っていることは当然のことであります。ですから、そういうことを含めて言えば、その暴力装置という表現は好ましくないと。そういう意味で、実力組織ということに御本人が謝罪し訂正して変えられたわけでありますから、それはそれで良かったのではないかと思っております。

[364]
自由民主党 丸川珠代
申し訳ないが、この暴力装置という言葉は我々の平和憲法を否定するものですよ。シビリアンコントロールを否定する言葉ですよ。謝って済むと思っているんですか。(発言する者あり)

[365]
委員長 前田武志
もう一度御質疑願います。どなたに御質疑をされていますか。

[366]
自由民主党 丸川珠代
総理大臣です。

[367]
内閣総理大臣 菅直人
御本人が謝られたわけですけれども、私は、その言葉を使われた本人が謝られたのが最も、本人の言葉として謝られたんですから、そのことが一番本質的な謝罪になっているんじゃないでしょうか。

[368]
自由民主党 丸川珠代
自衛隊の最高指揮官として、今のような暴力装置というような発言に、あれだけの、ただ形だけ謝っただけで本当に隊員の士気が維持できると思いますか。

命を懸けて国を守っている人たちにこれで納得がしてもらえると思っているんですか、あなた、最高指揮官として。

[369]
内閣総理大臣 菅直人
私も、先日の自衛隊の観閲式に出かけて、大変多くの隊員が訓練に励んでおられる姿を拝見をいたしました。また、少し古い話になりますが、カンボジアにおけるPKO活動に出ておられた自衛隊の部隊に訪問をしたこともかなり以前ですけれどもあり、現地の皆さんにも大変感謝をされていた、そういう姿も見ております。そういう意味で、私は、更に言えば、国内でも宮崎の口蹄疫などでも大変御苦労いただいたと、このように思っております。

そういう意味で、自衛隊の皆さんが非常に、まさに骨身を惜しまず訓練に励み、日本の安全保障のため、あるいは国民の安全のために頑張っておられる。私も最高責任者としてそのことを誇りに思うと同時に、そうした皆さんの御苦労に感謝を申し上げております。

そういった意味で、先ほどの仙谷官房長官の暴力装置という言葉については決して、そのままでの言葉ではまずいということで、私がもちろん……(発言する者あり)

ちょっといいですか。御本人が話をここでされた中で、質問者の方からその訂正を求められ謝罪を求められて、訂正をし謝罪をされたわけでありますから、改めて注意をするということであれば、改めてこの後にでも御本人を招いて注意をいたします。

[370]
自由民主党 丸川珠代
ということは、後で仙谷さんに総理大臣が注意をなさるということでございますね。

その注意とは別に、内閣総理大臣として、自衛隊の最高指揮官として、こういう発言が御自身の閣内から出たことに対して謝罪をすべきではありませんか、国民に対して、そして自衛隊の皆さんに対して。

[371]
内閣総理大臣 菅直人
内閣の一員である官房長官からそうした発言が出たことは、ある意味で私の広い意味での内閣全体の責任者として、そうした発言が自衛隊の皆さんに対して、そうした皆さんのある意味でのプライドなどを傷つけることとなったことについては私からもおわびを申し上げたいと思います。

[372]
自由民主党 丸川珠代
防衛大臣はこうした発言が閣内から出たことについてどういうお考えですか。

[373]
防衛大臣 北澤俊美
誠に残念なことでありました。

[374]
自由民主党 丸川珠代
私は、こういうシビリアンコントロールであるとか平和憲法というものを否定する発言が閣内から出た、その発言者は問責に値することは当然でありますけれども、総理大臣御自身で罷免をすべきだと思いますが、総理大臣、いかがですか。

[375]
内閣総理大臣 菅直人
ちょっと私は、その今の丸川さんの論理でシビリアンコントロールということと、言葉遣いがまずかったということは私そう思いますが、シビリアンコントロールということとの関係で問題だというのは、ちょっとどういう意味なのか、私には必ずしも理解ができません。

[376]
自由民主党 丸川珠代
先ほどから与党の民主党の理事の方がいろいろと声を上げておられるんですが、暴力装置ということについて私が触れましたときに、本質を言っているじゃないかという川上理事から御発言がありましたけれども、こういう暴力装置は本質的な指摘だというような民主党の理事の御発言は民主党全体のお考えなんでしょうか。

[377]
委員長 前田武志
丸川珠代君、丸川珠代君、どなたに御質疑をされていますか。明確に。

[378]
自由民主党 丸川珠代
菅総理大臣に。菅総理大臣にお願いします。

[379]
委員長 前田武志
もう一度立って言ってください。どなたに御質疑されていますか。

[380]
自由民主党 丸川珠代
菅総理大臣にお願いします。

[381]
内閣総理大臣 菅直人
いろんな言葉をいろんな方が使われることがあるわけで、自衛隊というのは武力をもって我が国を防衛するということを大きな主要な任務にしております。ですから、その武力を持った組織であるということは、これは客観的な事実だと思います。それを実力部隊とかそういう表現で言うこともあります。ですから、先ほど、暴力という言葉が何か悪いことをする、そういう言葉として一般的には使われるということで、先ほど申し上げたように、改めて注意をしたいということを申し上げました。

ですから、何かその言葉そのもので、その言葉そのものでシビリアンコントロールが侵されたとか云々というその論理は、私には理解できません。

[382]
自由民主党 丸川珠代
武力と暴力は同じものですか。

総理大臣にお願いします。総理大臣にお願いします。

[383]
内閣総理大臣 菅直人
言葉ですから、もちろん武力という……(発言する者あり)

[384]
委員長 前田武志
場内での不規則発言は、お静まりください。

[385]
内閣総理大臣 菅直人
言葉ですからそれぞれに意味がありますので、そういう意味ではもちろん違うと思います。

[386]
自由民主党 丸川珠代
暴力は暴れる力と書きます。コントロールが利かない力のことを暴力と言いますが、もし自衛隊に暴力装置という言葉を使うのであれば、自衛隊はコントロールが利かない力だということになります。

シビリアンコントロールが利いていないということを指してもし暴力装置ということにつながるのであれば、つまりシビリアンコントロールをしているあなたたちがコントロールができていないということになるわけですよ。

それでも暴力装置という言葉は大して問題がない言葉だと、謝って済む言葉だと、そうお考えになりますか。

[387]
委員長 前田武志
丸川委員、謝罪もされておりますので、議論を続けてください。

[388]
自由民主党 丸川珠代
菅総理大臣。(発言する者あり)

[389]
委員長 前田武志
質問の中で続けてくださったらいいんですよ。

どなたに、どなたに御質疑をされていますか。

[390]
自由民主党 丸川珠代
菅総理大臣。

[391]
内閣総理大臣 菅直人
何度も申し上げていますように、だから暴力という言葉について本人も謝罪して撤回されたわけでありますし、私もそういう言葉を自衛隊に関して使うべきではないということで、後ほどきちんと注意をしたいと、こう思っております。

ただ、先ほど申し上げましたように、暴力という言葉を撤回をされた中で、官房長官が撤回された中で、まだシビリアンコントロールが利いているとか利いていないということに話がつながっていく、その論理が私には理解できません。

[392]
自由民主党 丸川珠代
理解できないことが理解できないですね、私は、申し訳ないけれども。

申し訳ないけれども、私は、こういう暴力装置という言葉が言の葉に上ること自体、本当に謝罪では済まない問題だと思いますので、今後仙谷大臣の問責を求めていきたいと思います。





平成22年11月22日 参議院 予算委員会
[003]
自由民主党 佐藤ゆかり
本日は、朝方、柳田法務大臣が辞任を表明されたということで、昨日までは辞任しないとおっしゃっていまして、一晩明けると行ったり来たり、右往左往ということで、一体民主党政権さん、どうなっているんだということになるわけでありますが、その中で、本日はまず、仙谷官房長官の先週、御答弁の中に出ました暴力装置の発言についてもう少し深掘りをしてお伺いをしたいと思います。

現場を守る自衛隊員の方々からすれば、この暴力装置という発言は本当に失礼極まりない発言であったと思います。改めて謝罪を要求したいと思いますが、官房長官、いかがですか。

[004]
内閣官房長官 仙谷由人
さきのこの委員会における私の発言は、適切を欠くものとして謝罪をしまして、撤回したことを改めて申し上げたいと思います。現代的には、私が自衛隊は実力組織あるいは実力部隊と言うべきところの言い間違いでございました。

[005]
自由民主党 佐藤ゆかり
それでは、仙谷官房長官にお伺いしたいと思いますが、暴力装置という言葉は、これは私は使っていません、あくまで官房長官がお使いになったので今表現をしているんですが、暴力装置という言葉は、そもそも社会学者のマックス・ウエーバーが使い出した言葉で、少しやや言葉の意味が、社会主義者の間で使われるようになって、レーニン時代から使われ、世界的に社会主義信奉者の間では言わば歴史的な共通用語としても使われているような意味合いがあるわけでありますが、官房長官はこの辺り大変御存じだと思います。

この暴力装置という意味は何でしょうか。もう一度お答えください。

[006]
内閣官房長官 仙谷由人
まあ世代的にそういう定義付け、学術上あるいは講学上の用語として、我々の時代にはウエーバーが、要するに、ドイツ語を私よく覚えていませんが、英語で言えばオーガナイズドバイオレンスということで、要するに国家だけが組織されたそういう実力を持つことが合法化されると、合法化されたそういう実力を持っているのが国家なんだと。そのことによって国家の外あるいは社会と社会、コミュニティー、コミュニティーの実力による戦いをむしろ合法的に収めることができるんだと、こういう近代国家の本質についての定義付けというふうに私は考えております。

これを、日本のウエーバーを訳した方々もオーガナイズドバイオレンスを実力というふうに訳さないでその時代は暴力装置というふうに訳して、これを、特に我々世代から、どうでしょう、10年ぐらい下ぐらいまででしょうか、そういう本に慣れ親しんできた、つまり国家の本質というのはそういうものであるという定義付けをしながら、だから、合法的に使い得る実力、これをいかにコントロールするか、このことがより重要なんだ、あるいはこれがある種の一定の政治的な方向で走らないようにすることが重要なんだと、こういう理論になってくるんだろうと思います。

[007]
自由民主党 佐藤ゆかり
長々と御答弁いただいたんですが、結局は、一言で言えば、社会主義国家というのは世界でソ連が第一の国で、レーニンのころからこの暴力装置という言葉が使われていたわけでありますが、この言葉の意味というのは、当時の時代的な背景からして、地下活動を行っていた革命分子を当時の公安や警察や軍隊が抑え込むために国家権力としてそれらを行使する、そのことを暴力装置、国の暴力装置と呼んだということだと思いますが、このくだりで、仙谷官房長官は学生時代に全共闘で大変極左的な学生運動に参加をされていたということも周知の事実であるわけであります。

当時は、この全共闘の学生運動の中でお弁当を運ぶ係だったということで、弁当運び屋だということまで官房長官は言われていたぐらい、地に足の付いた確信犯の運動家であったということも言われているわけであります。そういう時代的な背景、官房長官の経歴、そして1990年にはまず社会党議員として衆議院に初当選をされておられるわけであります。

そういう中で、最近では官房長官は2005年の10月に早稲田大学で講演をされておられます。その講演の場で、このように官房長官は当時おっしゃっておられるわけであります。自衛隊に関して、私の感覚では、確かに暴力装置としての大変な実力部隊が存在し、法的に言えば自衛隊法や防衛庁設置法でもって定めているのであるならば、これが違憲の法律だと言わないのならば、憲法に自衛隊が存在することの根拠を書かないというのは憲法論としても法律論としてもいかがなものかというふうに講演で述べられているわけであります。

そこで、仙谷官房長官にお伺いしたいと思います。

官房長官は、この我が国日本の自衛隊は合憲とお考えですか、違憲とお考えですか。

[008]
内閣官房長官 仙谷由人
今御指摘いただいた大隈塾での私の講演も、文脈全部読んでいただければお分かりいただけると思いますし、あるいは、衆議院憲法調査会で5年間議論をいたしましたけれども、その速記録をすべて御覧いただいても分かると思いますが、私は、当然のことながら、日本の自衛隊は憲法上の存在、つまり合憲の存在であると、これを明言をずっとしてきているところでございます。

[009]
自由民主党 佐藤ゆかり
合憲であることは、官房長官の立場ですから、それはしっかりと明言をしていただかなければ話が始まらないわけでありますが、少なくともそれはおっしゃっていただいたということであります。

しかしながら、やはりこの暴力装置という、官房長官がこういうお言葉を大変、使われたわけでありますけれども、いわゆる歴史的に警察、公安、軍隊を持つような一般論ですが国家が、国家権力としてこの実力部隊を合法的に行使することができるような1つの条件、それは何であるとお考えでありますか。

[010]
内閣官房長官 仙谷由人
当然のことながら、合法性を持つというのは、憲法上もあるいは法律上も、法律というのは要するに国会でということでありますが、きちっと決められてコントロールされると、それが文民統制ということだと思います。

つまり、国民の合意に基づいて存在し行動すると、それが名実共に備わっていなければこの実力装置は、実力部隊は合法化されないと私は思っております。

[011]
自由民主党 佐藤ゆかり
まさに今官房長官がおっしゃられましたけれども、民主国家においてこのいわゆる実力部隊が国が行使できる権限として合法化されるためにはシビリアンコントロールが必要なわけであります。選挙で選ばれた内閣によってしっかりとこの実力部隊をシビリアンコントロールの下に収めるということが、合法化あるいはその正当化の1つの必要条件であるというふうに言われているわけでありますけれども。

そこで、このシビリアンコントロールにかかわる自衛隊のいわゆる指揮監督権について確かめてみたいと思います。

自衛隊法第7条では、内閣総理大臣が自衛隊の最高指揮監督者であるというふうに定めております。また同時に、自衛隊法第8条では、防衛大臣は自衛隊の隊務を統括する指揮監督者であるというふうに順位付けをしているわけであります。そしてさらに、内閣法第9条では、内閣総理大臣に事故のあるとき、あるいは内閣総理大臣が欠けたときは、あらかじめ指定された国務大臣が臨時に総理大臣の職務を全うするというふうに規定をされているわけであります。

そこで、仙谷官房長官にお伺いしたいと思いますが、今の菅政権における内閣総理大臣の職務代行者として第1順位の指定を受けている国務大臣はどなたでしょうか。

[012]
内閣官房長官 仙谷由人
私が第1順位の指定をいただいております。つまり、内閣官房長官が第1順位でございます。

[013]
自由民主党 佐藤ゆかり
まさにそのとおりであります。大変恐ろしいことだと思いますね。官房長官が内閣総理大臣の職務代行者として第1順位の認定を受けているわけでありますが、その方が暴力装置というふうに発言をされたわけであります。

実際に官房長官はこの菅総理の総理大臣としての職務代行者に既におなりになったことはあるでしょうか。

[014]
内閣官房長官 仙谷由人
総理が海外に出張するたびに総理大臣の臨時代理として、何といいますか、辞令に署名をしたりする事実行為を通じて職務代理としての任を果たしているつもりでございます。

[015]
自由民主党 佐藤ゆかり
そうなんですね。一般的に官房長官の職責というのは非常に大きなものがあるわけであります。たとえ総理大臣に万が一のことがあってと、そういう事態ばかりではないんですね。官房長官というのは、内閣総理大臣が海外出張に出ていて、例えば飛行機に乗っていて連絡が付かないとか、そういうときには適宜内閣総理大臣の職務代行者として任務に当たっているわけであります。既に官房長官は当たっているんですよ。

そのことは総理の官邸のホームページにも書かれております。内閣総理大臣の臨時代理としては、内閣総理大臣が海外出張や病気等により職務遂行ができない場合、指定された国務大臣が総理大臣の職務代行者となる。すなわち、仙谷官房長官は内閣総理大臣の職務代行者として日々日常的にこれまでも任務に当たってきたということなわけであります。これは大変な事実だと思いますね。

大変問題だという思いありますが、このシビリアンコントロールにおいて、先ほどからも私は意味をただしましたが、民主国家においてはこのシビリアンコントロール、いわゆる選挙で選ばれた内閣がしっかりと文民統制を行う、シビリアンコントロールを行うことによって実力部隊の秩序ある権力行使をしていくということだと思います。そのシビリアンコントロールの長に官房長官があると言ってふさわしいわけでありますよ。

海外出張のときは仙谷官房長官が自衛隊の最高指揮監督者なわけでありますよ。そして、その最高指揮監督者は、これまでも実は菅総理がおられないときには内々に職務遂行してきたわけでありますよ、堂々と。それを、その立場にありながら、官房長官は自衛隊を暴力装置と発言されたわけであります。これは大変ゆゆしき事態だと思いますね。

私は、この官房長官の一連の発言、暴力装置によってどれだけ自衛隊の隊員の方々が現場で日本国民の国家財産、国民の生命の維持、そのために尽くされているか。大変自衛隊の方々の士気を失墜させたということもあると思いますし、それと同時に、やはり今まさに中国や北朝鮮との間でのアジアの安保の問題が発展してきているわけでありますよ。そういうときに、この中国や北朝鮮という国は社会主義国家なわけです。

ですから、なぜ私が冒頭でこの暴力装置という意味を官房長官にお伺いしたかといいますと、官房長官は社会主義活動にかかわってこられた、そういう学生時代からの背景があるわけです。最もこの言葉の意味をよく理解しておられる方ではないでしょうか。そして、社会主義国家である中国や北朝鮮が、官房長官が暴力装置という言葉を発言したのを聞いて、どのように社会主義者らの間で歴史的共通認識として理解されてきたこの言葉を解釈するかということも仙谷官房長官はあらかじめ予測可能であったはずなんですよ。

それを、じゃ、中国や北朝鮮がこの暴力装置という言葉の背景に、歴史的には弾圧とか侵略という意味合いも含まれるわけであります、連想させるんですよ。そういう意味合いを含む可能性のある暴力装置という言葉を使って、今上がってきているアジアの安全保障の問題についても火に油を注ぐような発言をしているわけです。官房長官がこれまで尖閣諸島の問題についてもどれだけ対応を遅らせてアジアの問題を我が国日本にとって更に悪化させてきているかということは、十分にここはゆゆしき事態としてやはり対応していかなければいけないと思います。

そしてまた、自衛隊を暴力装置と呼ぶ官房長官、先ほど申しましたけれども、シビリアンコントロールで菅総理が不在の場合にはあなたが自衛隊の最高指揮監督者なわけであります。その最高指揮監督者が暴力装置と自衛隊のことを呼んでいる、自らの部隊のことを呼んでいるわけですよ。これは全くシビリアンコントロールが成り立っていないじゃないですか。

これは、暴力装置という言葉を使うことによって自衛隊の最高指揮監督者である仙谷官房長官が自らの不適性を表明しているにほかならないんですよ。いかがですか。どのようにお考えか。自ら不適性を表明しているとお考えになりませんか。

[016]
内閣官房長官 仙谷由人
先ほどから、私が自衛隊をどう位置付けているかは申し上げております。徹頭徹尾、戦前のようなことが起こらないような、シビリアンコントロールの、つまりガバナンスの利いた、そういう存在として政治の側からコントロールしなければならないと。それは、政治の側というのは国会であり、法律であり、憲法であり、そして政府と内閣ということでございましょう。

先ほどから、21、2歳でございますから、41、2年前の私の活動のことを指されておりますが、私は別に、佐藤議員が言われたような、いわゆる過激派とか極左と言われている組織に属したことはございません。東京大学全学共闘会議のその救援対策を担っていたということでございます。したがって、そのことは隠しも何もいたしませんし、今いろんな、自分ながらの、その当時、若かった時代の考え方に思い至らなかったこともあるし、しかし誇りを持って私がその後の人生を生きてきたということも私は胸を張って言えると思います。私は、あなたが、佐藤さんがおっしゃるような非常に極端な、暴力でいわゆるプロレタリア独裁をつくるんだというふうな理論を持ったことはございません。

そこで、今おっしゃられたように、自衛隊については、とりわけ政治に身を置くという場合には私が従来から憲法調査会で述べてきたような立場をはっきりさせております。官房長官だからということではありません。国会議員の一議員として私は私の信念に基づいて自衛隊を位置付けて、そして自衛隊の行事にも参加をさせていただいておりますし、自衛隊の皆さん方の大変な御苦労、そして現在の自衛隊のポジションというものについてもいろいろ考えて政策的に反映をさせようと、そういう構えで臨んでおります。

[017]
自由民主党 佐藤ゆかり
自衛隊をうまくまとめるというようなこと、趣旨をおっしゃっていますが、もう既に仙谷官房長官の最高指揮監督者としての信頼は失墜したんですよ。自衛官の皆様方の中でもう面従腹背を避けられないんですよ、官房長官は。即時、国家国民のためにやはり辞任をなされたらいかがですか。官房長官、もう一度お願いします。

[018]
内閣官房長官 仙谷由人
日本の自衛隊、政権交代が起こった瞬間に、昔、言わば全共闘運動をした者が政府の要職に就いたから面従腹背でこれからいくんだと、そういう考え方や議論で自衛隊が染まるとは思っていません。その時点時点での政権に政治的には中立に、全く、いわゆる実力組織として外敵に対し、あるいはその他の諸紛争に対し上官の命令の下に一糸乱れず行動をしていただけると確信をいたしております。

[019]
自由民主党 佐藤ゆかり
全く反省がないと思いますね。官房長官は、これは単なる失言じゃなくて、あなたは確信犯で暴力装置と言ったんですよ。確信犯なんですよ。撤回したって心は撤回していないじゃないですか。私は、これは官房長官が辞任しないともう本当に今のこの政治情勢は収まらないと思いますよ。

もう一度お伺いしますが、官房長官、辞任の御意向はありませんか。

[020]
内閣官房長官 仙谷由人
私は、現在与えられた職責を全うすると、そのことで政治家としての責任を果たしていくぞ、そういうふうに今考えております。

[021]
自由民主党 佐藤ゆかり
即刻の辞任を私は求めて、そして問責の可能性も含めてこれから私ども野党で検討していかなければいけないぐらい、国家の安全保障にかかわる重要な問題を今我が国日本は抱えていると思います。

以上、質問を終わらさせていただきます。



[098]
自由民主党 佐藤正久
時間の関係で、仙谷官房長官の自衛隊は暴力装置発言の方に移らせていただきます。もう怒りを抑えながら質問させていただきます。

もう当初この話を聞いたとき、血管がぶち切れそうになりました。官房長官、あなたの自衛隊は暴力装置だという発言によってどれだけ多くの自衛隊員が傷ついたか。今この瞬間も自分の尊い命を盾にして日本の国益や国民の命を守るために、泥水や、あるいは汗を流しながら、そういう中で頑張っている隊員がいるんですよ。どれほどの自衛隊員の方々が傷ついたか、御父兄が傷ついたか、官房長官、分かりますか。

[099]
内閣官房長官 仙谷由人
先般の本委員会における私の発言は適切でなかったということで撤回をし、謝罪をいたしました。改めて、もしこの言葉の響きで自衛隊員の方々が今佐藤先生が御指摘されたようなお気持ちになっているとすると誠に申し訳ないことでございまして、撤回をいたしまして、謝罪いたします。

本来、実力組織とか実力部隊とか申し上げることが国会では適切だというふうに認識をしております。

[100]
自由民主党 佐藤正久
全然反省していないですね。実際、官房長官、あなたの発言によって自衛隊の子供たちが学校でいじめられる可能性だってあるんですよ。事の重大さが分かっていない、全然分かっていないですよ。私がイラクに派遣されたときも、私の子供も学校でいじめられないように学校の先生はすごく気遣ってくれましたよ。警察の方々も私の家の周り、警備してくださいましたよ。

これは単に謝罪とか反省だけで済む問題じゃないんですよ。自分のお立場を考えてください。今の国会の立場だからいい、そういう問題ではないと思いますよ。今の言葉はまた撤回してください。

[101]
内閣官房長官 仙谷由人
私は先ほど佐藤ゆかり議員の御質問にもお答え申し上げましたように、自衛隊は憲法上の存在であって、これを……

[102]
委員長 前田武志
仙谷長官、時間が過ぎておりますので、簡潔におまとめ願います。

[103]
内閣官房長官 仙谷由人
はい。

時代的に使うべき言葉でないというふうに思いますので、国会ではという部分は撤回をいたします。

[104]
自由民主党 佐藤正久
官房長官、あなたは自衛隊に感謝していないんですよ。だから、そういう言葉が出てしまう。官房長官の立場を考えたら、やっぱり責任を取って辞職する、これが真っ当な筋だと思います。

以上、質問を終わります。



[107]
公明党 石川博崇
まず冒頭、この後、官房長官、記者会見で退席されるということでございますので、まず冒頭、官房長官にお伺いさせていただきたいと思います。

先ほど、佐藤ゆかり委員そして佐藤正久委員からもございましたが、私もこの暴力装置という発言については全く同じ思いでございます。もう許し難い発言をなされたという怒りの思いでいっぱいでございます。改めて強く抗議させていただきたいと思います。

私自身、佐藤正久当時自衛隊隊長とともに、イラクのサマーワで自衛隊の方々と一緒になって寝食を共にしながら現地の復興支援活動に取り組んだ経験を有しております。当時、中東地域専門の外交官として自衛隊の方々と汗水流しながらサマーワの地で1年半働かせていただきました。

自衛隊の方々は、現地の厳しい治安状況また猛暑、砂あらしの中で大変な緊張とストレスを感じながらも、そういう状況にあっても常にサマーワの人たちに対して笑顔を忘れず、そして現地の方々と擦れ違えば手を振り、また有志で音楽隊を結成しては小学校に行って演奏したり、様々な努力を払いながら任務を遂行し、イラクの方々にも本当に親しまれておられました。最高度の緊張感とストレスの中で任務を果たすために励む隊員一人一人の思いがあなたに分かりますでしょうか。

彼らは、この日本の国益を守るため、国土を守るためであれば、最高指揮官である内閣総理大臣の指揮の下、その任務を果たすために自身の命を懸けて日々の訓練の成果を生かすべく活動しておられるんです。御家族の方々もどれだけ心配されたか計り知れません。しかし、その家族の方々も国民の皆様のためという思いで、笑顔で彼ら隊員をイラクの地に送り出されたのであります。父兄会、協力隊、様々な団体もこうした隊員たちの必死の努力を真心で応援しているんです。

先ほど、防衛省次官の名前で出された通達についても本当に信じられない話でありますけれども、官房長官、あなたは自衛隊の最高指揮官たる内閣総理大臣を補佐し、そして内閣のかなめではないですか。そのあなたから、口が滑ってうっかり本音が出たのかもしれませんけれども、自衛隊の方々に対する感謝と尊敬の念が全く感じられない発言が飛び出したことに強く抗議させていただきたいと思います。

そして、これは単にこの場で謝罪と撤回すれば済む問題ではありません。官房長官、是非お願いしたいことが一つございます。市ケ谷の防衛省でもどこでも結構でございます、自衛隊の方々、父兄の方々に直接面と向かって謝罪する機会を設けていただけませんでしょうか。

[108]
内閣官房長官 仙谷由人
そういう御提案をいただきましたので、できるだけ早い機会にそういう時間が取れるように努力したいと思います。

[109]
公明党 石川博崇
防衛力というものは、装備品とか人員の数、もちろんこれも大事でございますが、何よりも大事なのは、隊員一人一人の士気、思いでございます。国を守り、そして国土を愛するという隊員の一人一人の思いがなければ、どんなすばらしい装備品を持っていても、どれだけ多くの部隊の隊員がいたとしても、日本の国土を守ることはできません。

今官房長官からできるだけ早くというお話でございましたが、至急そういう場を設けて直接隊員一人一人に対して謝罪の意を表していただければと思います。



[324]
自由民主党 丸川珠代
全く仙谷長官がこれまで引き起こした問題について自覚がないようですね。菅総理大臣は、仙谷官房長官の発言について謝らざるを得ない立場にあったわけですよ。そういう人をまた今度は法務大臣、検察の上に立たせるというわけです。

この方は、午前中、佐藤正久委員の暴力装置発言に関する質問に対する答弁で、実力組織とか実力部隊と発言することが国会では適切だと、国会ではとわざわざ断るんですよ。あえてそういうことを強調する。

つまり、国会の外では暴力装置と呼び続ける意思を示したものとしか思えないわけです。これは自衛隊の最高指揮官を代行する総理の職務代行者として全くもって不適格と言わざるを得ません。これでもまだ罷免をしませんか、総理大臣。

[325]
内閣総理大臣 菅直人
私は午前中の質疑は同席しておりませんでしたので、その質疑の中身は聞いておりませんけれども、今、私が仙谷官房長官に法務大臣を兼任していただいたという判断について、特にそれを撤回をするつもりも改めて罷免するつもりも全くありません。





平成22年11月26日 参議院 本会議
[090]
自由民主党 森まさこ
極め付けは、自衛隊を暴力装置と発言したことです。

学生時代、社会主義学生運動組織で活動していた仙谷長官にとっては日常用語なのでしょうが、平和憲法に基づき国家の根幹である国防を担い、国際貢献や災害救助に汗をかく自衛隊を暴力装置と侮辱したことは許されることではありません。

自衛隊を暴力装置と発言し、海上保安官を守らない、内閣のナンバーツー、いや、ナンバーワンの官房長官の下で、自衛官と海上保安官に命を懸けて国家と国土を守れと指示ができるとお思いですか。



[094]
自由民主党 西田昌司
何よりも問題なのは、日本の取締りの正当性を国際社会に示し領土問題を主張するためビデオを戦略的に使う機会をみすみす逃してしまったことです。これが第1の問責の事由です。

ユーチューブに流出したビデオは44分、実際には2時間にわたって中国漁船との逃走劇が繰り広げられていたのです。波の荒い海域で相手の漁船に、向こうが何の武器を持っているかも分からない状況の下、転落を避けるために軽装で飛び移る。まさに命懸けで領海を守ってくれている海上保安庁の方々を守る御発言を、仙谷官房長官、あなたは一言でも口にされたことがあったでしょうか。これでは現場の士気は下がるばかりです。

仙谷官房長官には、国を守るという気概も、また現実に守っている海上自衛隊や海上保安庁への敬意は全くありません。それが端的に表れているのが自衛隊は暴力装置との言葉です。この言葉には、日本ではかつて自衛隊を違憲と批判してきた左翼の方々が好きこのんで使用されてきたという歴史があります。

自衛隊の最高指揮官である内閣総理大臣を補佐する内閣官房長官がこのようなことをおっしゃるのでは、全国の約24万人の自衛隊員がどんなに憤り落胆したか。仙谷官房長官、あなたに想像できますか。

また、このような官房長官が補佐する菅総理は、自衛隊の最高司令官としての責務を果たせるのでしょうか。全国の自衛隊に自分の部下である官房長官の認識の誤りと非礼をわび、即時罷免されるのが当然ではないでしょうか。これが第2の問責事由です。





平成22年11月26日 参議院 予算委員会
[115]
公明党 加藤修一
官房長官が戻ってきましたので、官房長官に私は強く抗議をしたいと思います。

今や、朝鮮半島における非常事態を受けて、日本の危機管理が大きく問われております。危機管理を担当する官房長官が自衛隊を暴力装置と発言したことは、国民の生命、財産を守る自衛隊を正確に認識していないばかりか、自衛隊の士気をおとしめ、国民に、日本は大丈夫なのかと、そういう不安を与え、北朝鮮の砲撃事件には、あろうことか官邸は空っぽ状態、さらに諸外国に、日本政府の危機管理感覚のなさ、すきだらけのそれを露呈させたことは著しく国益を損するものであると私は考えております。

単にこれは陳謝をすれば済むという問題ではありません。重大な失政であります。自衛隊の最高の指揮監督権を持つ総理を補佐する資格は全くない。柳田前法務大臣に続いて、問責決議案が出される前に自ら辞職の決断をすべきであると、このように考えますが、官房長官、是非決断してください。

[116]
内閣官房長官 仙谷由人
自衛隊暴力装置発言でございますが、現代において、国家権力の本質といいましょうか近代国家の成立について、私のこの用語法が非常に不適切で、自衛隊は実力装置と、実力組織と言うべきところの言い間違いであったと考えておりまして、そのように撤回、謝罪をしてここで論議を、そういうふうに撤回、謝罪をして、実力組織というふうに変えていただきたいというふうに思います。

ただ、御理解いただきたいのは、そういう、何というのですか、マイナスイメージで申し上げたのではなくて、国家の本質がそういうふうに考えて、これをいかにシビリアンコントロールでコントロールするかということで、今メディアの、ブログの上でも新聞の上でも雑誌の上でも、やはり改めて我々が、実力組織といいましょうか、実質的な軍事力といいましょうか、そういう実力の組織がある意味でなければ、法執行、つまり私のイメージにあるのは、裁判所の判決が出たときに、これを執行するためにも力がなければなりませんし、今度の北朝鮮の砲撃事件でも……(発言する者あり)

[117]
委員長 前田武志
どうぞ続けてください。

[118]
内閣官房長官 仙谷由人
お分かりになりますように、近代国家が外敵に対してはそれに対抗し得る力を持っていなければ安全が確保できないという、そういうことが、自衛隊が実力組織といいましょうか、そういう実力組織を国家というのは持っていなければいけないと、そしてそれはシビリアンコントロール、政治的な中立性が必要だと、こういう文脈で申し上げたわけでございますので、御理解をいただきたいと存じます。

[119]
公明党 加藤修一
理解はできません。厳しく私は要求いたします。

総理、総理が自衛隊の最高指揮監督権をお持ちでありますが、官房長官の任命権者である総理は更迭を決断すべきではないでしょうか、総理。

[120]
内閣総理大臣 菅直人
今、官房長官御自身からもありましたように、不適切な表現については謝罪をし、訂正をされたわけであります。そういったことで、私はこのことで更迭といったことは全く考えておりません。





平成23年03月28日 参議院 予算委員会
[380]
たちあがれ日本 中山恭子
地震発生から2週間余りたちました。福島原発の問題も加わり、厳しい毎日を過ごしていらっしゃる被災者の方々にお見舞い申し上げます。また、救援に入ってくださっている方に心から感謝いたします。

この際、一言申し上げます。

先日、総理から、仙谷前官房長官を官房副長官に任命し被災者支援対策を担当させる、また馬淵前国土交通大臣を総理補佐官として福島第一原発対策を担当させるとの人事が発表されました。先ほどのお話では、あした閣議決定だと伺いました。

先ほど磯崎委員からも厳しい御指摘がありましたが、このお二方について参議院は昨年、管理能力の欠如等も含めて、それを理由として問責決議を可決いたしました。問責決議に法的拘束力はないとはいえ、問責決議を受け半年もたたないうちにこのような人事を行うことは、直近の民意を受けている参議院の決議を否定するものであり、もっと一般的な言葉で言えば参議院をあざ笑うかのごとき行為であり、国会軽視の行為であります。

特に仙谷前官房長官につきましては被災者支援対策を担当するとのことでございますが、今現地で必死で被災者支援に当たっている自衛隊員の心情を無視したものであり、前官房長官は自衛隊は暴力装置と発言した方でございますので、この仕事を担当させることは適材適所の人事とは言えません。民主党の中にはほかに能力のある議員が多くいらっしゃいます。余りにも厚顔無恥な行為であると申し上げておきます。





平成25年12月05日 参議院 国家安全保障に関する特別委員会
[033]
民主党(民進党) 白眞勲
でも、この際だから、私、どうしても聞きたいことがあるんだけど、石破幹事長は過去にこうちょっと発言されているんですけど、2006年に発刊された本で「軍事を知らずして平和を語るな」という本があるんですけれども、そこでこうおっしゃっているんですね。国家という存在は、国の独立や社会の秩序を守るために暴力装置を合法的に独占所有しています、それが国家の1つの定義だろうと、暴力装置というのはすなわち軍隊と警察です、日本では自衛隊と警察、それに海上保安庁も含まれています、こう発言されているんですね。

これ、仙谷官房長官に対して森大臣は、これは参議院の問責決議案の中でこうおっしゃっているんです。仙谷発言の件について、「極め付けは、自衛隊を暴力装置と発言したことです。学生時代、社会主義学生運動組織で活動していた仙谷長官にとっては日常用語なのでしょうが、平和憲法に基づき国家の根幹である国防を担い、国際貢献や災害救助に汗をかく自衛隊を暴力装置と侮辱したことは許されることではありません。自衛隊を暴力装置と発言し、海上保安官を守らない、」、こういうことをおっしゃっているんです、あなた。

じゃ、石破発言については、どういうあなたは御見解を持っていらっしゃるんでしょうか。

[034]
内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全・少子化対策・男女共同参画) 森まさこ
与党の幹部の御発言について政府からコメントすることはございません。

なお、本法案のテロリズムの定義は、「政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要し、又は社会に不安若しくは恐怖を与える目的で」というふうに記載をしておりますので、これらの目的で「人を殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊するための活動」をいいますので、一般の皆様のデモ活動についてはテロリズムに該当するわけではございません。

[035]
民主党(民進党) 白眞勲
私が聞いているのは、石破先生も暴力装置であると言っているんですよ。それに対してあなたは、これ仙谷長官に対してはこうおっしゃっていたんですよ。これに対してあなたは今どういう御見解をお持ちですかということを聞いているんですよ。全然違うことを、はぐらかさないでいただきたい。お答えいただきたい。

[036]
内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全・少子化対策・男女共同参画) 森まさこ
当時、私が民主党の仙谷由人元官房長官に対してそのような発言をしたことは事実であります。

[037]
民主党(民進党) 白眞勲
だから、それで、石破発言も同じことを言っていたわけですよ、石破先生も。それに対してどういうふうに考えているのかということを聞いているんですよ。お答えください。

[038]
内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全・少子化対策・男女共同参画) 森まさこ
私は、当時の民主党の仙谷由人元官房長官が自衛隊を暴力装置というふうに発言をしたことについて、私がそのような発言をしたということは事実でございますが、石破幹事長の発言については承知しておりません。

[039]
民主党(民進党) 白眞勲
あのね、それって逃げていますよ、答弁。

ソ連の核兵器は良い核兵器、アメリカの核兵器は悪い核兵器と昔言った人たちは左翼集団だと言う人たちがいたんですね。同じことなんですよ。自民党の発言はいい発言、民主党の発言はけしからぬ、そういうことじゃないの。こういうのを機会主義者というふうに言う人もいるわけなんですけれども。





石破茂オフィシャルブログ
2010年11月19日 (金) 週末日程、「暴力装置」発言



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