竹島・天皇・親書 ~ 李明博大韓民国大統領の反日3連発、夏休みを狙い撃ち 1/2

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8月10日、李明博大統領、竹島上陸
8月14日、李明博大統領、天皇陛下への謝罪要求
8月22日、李明博大統領、野田佳彦総理大臣の親書受け取り拒否





平成24年08月10日 参議院 本会議
[018]
国民の生活が第一 外山斎
討論に先立ち、李明博韓国大統領が我が国の領土である竹島に上陸したこと、そしてそれを許してしまった民主党政権に強く抗議を申し上げます。





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夏休み 11日 12日 13日 14日 15日 16日 17日 18日 19日
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平成24年08月20日 参議院 行政監視委員会
[031]
自由民主党 岩井茂樹
先日、韓国の李明博大統領が我が国の領土である竹島を訪問し、そして香港の活動家までもが我が国の領土である尖閣諸島、不法に上陸をいたしました。これに対する一連の日本政府の対応、これに対して本当に国民の多くが歯がゆい思いをされていると私は思っております。

国民の中には、この日本の領土、主権をしっかりと守らなければいけないという、そんな思いがふつふつと沸き立っているように私は感じております。私自身も、このような状況を招いていることに対して、じくじたる、そんな思いでいっぱいでございます。





平成24年08月22日 参議院 決算委員会
[151]
自由民主党 佐藤正久
また、22年度、23年度の外交あるいは防衛交流にもかかわらず、韓国大統領の天皇陛下への謝罪要求、これは妄言であり、極めて非礼だと思います。自民党は、大統領に謝罪と撤回を要求しております。

防衛大臣、日本政府としても謝罪と撤回を求めるべきではありませんか、お答えください。

[152]
防衛大臣 森本敏
全く議員に同意です。

[153]
自由民主党 佐藤正久
初めて閣僚の方から謝罪と撤回の発言がありました。

外務大臣、外務大臣も、やはりこれは政府として、この天皇陛下に対する非礼、これは謝罪と撤回を求める、これがまず私は大事だと思いますが、いかがでしょうか。

[154]
外務大臣 玄葉光一郎
私はこの間も、言動を改めるべきだと、こういうふうにはっきり言っています。そのことをまず申し上げたいと思います。

せっかくの機会なので、先ほど確かに初めて民主党政権になって不法占拠という言葉を竹島について使いましたから、しっかりと答弁をさせてください。

法的根拠のない形で占拠や不法占拠といったいずれの表現であっても、日本政府の法的評価は一貫をしており、この点についての日本政府の法的立場は変わりはありません。これを踏まえ、どのような場でどのような表現を使うかについては、それぞれの政権のその時々の政策的な判断により異なり得るものであると考えています。

その時々の政策的な判断とは、例えば領土問題は相手国との交渉等を通じて解決するべきものであるということ、2つ目は、その時々の相手国との関係全般等を考慮した結果として行われる政策的判断を指すものであるということであります。

北方領土と、じゃ、どう違うんだといったら、もう北方領土は言うまでもなく、これは領土問題であるということが双方に……(発言する者あり)

いやいや、双方が明確に認めていて、平和条約の締結の必要性もロシア政府、ロシア側も認めていると、まさに実質的な交渉を行っていると。残念ながら、竹島はそういう状況じゃないわけですから。ですから、私はこの表現に差異があってもいいというふうに思っています。

[155]
自由民主党 佐藤正久
半分分かったようで半分分かってないんですけど、まだね。

ただ、私は、不法占拠ということを玄葉大臣が初めて民主党の閣僚として使ったと、竹島について、これは私は評価したいと思いますよ、これは。でも、今の天皇陛下への謝罪要求に対して、言動を改めるべきだというのはやっぱり弱いですよ、弱い。しかも、最初の方は理解に苦しむ発言であり遺憾というコメントも出していました、理解に苦しむ発言であり遺憾だと。謝罪と撤回じゃないんですよ。

自由民主党は官房長官の方に申入れへ行きましたけれども、私も行きました。これは明確にやっぱり謝罪と撤回を求める、これは当たり前だと思います。元々事実誤認なんですから、天皇陛下が行きたいと言ったわけじゃないんですから。それは間違っているわけですから、そこはやっぱり謝罪と撤回を求めるということを外務大臣が言わなければ、やっぱり迫力ないですよ。どうしても非常に優しいイメージの玄葉大臣ですから、そこは毅然とした態度で、やっぱりそこは怒りをあらわにして言うべきときは言わないといけないと思います。いかがですか。

[156]
外務大臣 玄葉光一郎
それは当然、事実誤認のところはもう韓国側もある意味撤回をしているんですね。

先ほどの話は、私は今、佐藤委員が言われたような意味も込めて、言動を改めなさいと、こういうふうに言っているということです。

[157]
自由民主党 佐藤正久
その意味を込めては通じないんですよ、全然通じませんよ。謝罪と撤回を求める、これは予算委員会でもどんどん言いますよ、我々は。

ただ、今回も、総理も玄葉大臣も、理解に苦しむ発言であり遺憾と言ったのが1日後なんですよ。もうそこは早く言わないと、向こうは大統領が言っているわけですから。

しかも、総理が、信じられないのは、総理が同じように理解に苦しむといった発言を言ったのはまさに15日の昼、ぶら下がりなんですよ。歩きながら、大臣と同じように、理解に苦しむ、遺憾だという発言をしている。

これは極めて私は、天皇陛下に対して失礼ですよ。天皇陛下に対する発言に対して答えるんだったら、やっぱり総理大臣は止まってしっかりと自分の意見を言うべきなのに、こうやって歩きながら答える。そういうことは私はいけないと思います。

官房副長官、しっかり総理大臣に伝えてください。

[158]
内閣官房副長官 長浜博行
先生が先ほどおっしゃられたように、官邸まで来ていただいていたということも理解をしておりますし、おっしゃられたように、韓国大統領の発言、14日の午前に行われたということもあります。その後の時差の問題等々を含めて、今の御質問に沿って総理大臣にお伝えを申し上げます。

[159]
自由民主党 佐藤正久
どう考えても歩きながら総理大臣が答える内容じゃありませんよ。一国の大統領が天皇陛下に対して間違った認識で非礼な発言をした。それに対して一番最初の総理大臣のコメントが歩きながら。これはないと思います。それがやっぱり私はおかしいと思っています。

また、民主党政権、この3年間の総理大臣のやっぱり大きな失態というのはほかにもあって、今回の竹島上陸、この問題の1つは、私は、菅前首相の日韓併合100年に当たっての謝罪談話、これにもあると思っています。

これは、今回向こうの大統領が言われているように、慰安婦問題での日本の誠意な対応がないということも背景にあると明言されていますよね、外務大臣、明言されています。これは、この原因は、まさに平成22年のこの菅談話と言われる謝罪談話、これ、間違ったメッセージを送っているんですよ。1965年の日韓基本条約、これで政治的にこの賠償問題はもう決着付いているんですよ。民間レベルは別ですよ。政治的に決着付いているのを、あたかもまだまだこの政治的な決着については余地があるようなイメージをこれは出してしまった。

文言を見ると、談話で、誠実とか事実を直視する勇気とか、感情論で政治的決着を自ら壊してしまって、人道的支援を約束し、朝鮮王室儀軌を返還し、韓国に付け入るすきを与えてしまった。儀軌の返還のときなんかは向こうはもう返還セレモニーをやっているんですから。

[160]
外務大臣 玄葉光一郎
結論から申し上げると、2年前、私もちょうど政調会長だったときにこの談話が出されて、相談なかったとちょっと一言コメントしたんですけれども、ただ、結論から申し上げると、意味がなかったと断ずるわけにはいかないと思います。

今までの日韓関係の歴史をひもといたときに、やはり様々な長年の積み重ねというのがあって今の日韓関係全般があるというふうに思うので、私は一言で意味がなかったと断ずるわけにはいかないと思います。

今よく言われているのは、金大中さん、つまりは小渕元総理のときに金大中さん、来日された、国会でも演説されたのを私も覚えています。あれが日韓関係で最良の時期であったんではないかとも思いますけれども、例えばあのときの小渕さんと金大中さんとの共同宣言でも、もちろん韓国に対して我々は言わば100年のときの談話と近いことを言っているということもあります。良いときもあれば困難なときもあるというのは率直なところじゃないでしょうか。

[161]
自由民主党 佐藤正久
ただ、実際問題は、今のところ短期間で見ると余りいい効果が出ていないと思いますよ。

実際、菅談話の後、朝鮮王室の儀軌の返還、結局いっときで、余りそれが感謝されず、日韓関係を好転させるのかなという期待が今回は逆に過去の問題の清算を再燃させてしまった。

これが今回大使館の前での慰安婦像にもつながっている。さらに、それに火に油を注いだのが野田総理の慰安婦問題についての知恵を出す発言ですよ。日韓首脳会談で知恵を出すと言っておきながら、今まで何にも知恵を出していないでしょう。韓国の大統領が怒るという部分もそこに私あると思いますよ。総理が知恵を出すと言った後、何か知恵を出してやったんですか。

[162]
外務大臣 玄葉光一郎
結論から申し上げれば、そういう様々な水面下のやり取りというのはあったというふうに申し上げてよいと思います。

ただ、じゃ、先ほど私も述べた、あるいは委員から御指摘のあったあの談話が上陸に結び付いたのか、直接の原因なのかというと、私は李明博大統領の行動について推測で物を言うことは避けたいと思いますけれども、やはり様々な背景が私はあったというふうに思います。

[163]
自由民主党 佐藤正久
当然、大統領の上陸にはいろんな背景があったと思いますけれども、でも、明確に自分で慰安婦のことはその一要因と言っているんですよ。これは推測じゃないんですよ。そこの部分が、やっぱり不用意に知恵を出すみたいなことを言っちゃいけないし、これは言う必要ないんですから、終わっているんですから、政治的には。それを蒸し返すようなことをやるからだんだんおかしくなると私は思います。

ただ、いずれにせよ、韓国の大統領の竹島上陸、不法上陸ですよね。不法占拠と言われたから、これは外務大臣、以後、大統領の竹島、これは不法上陸と言っていただけますか。

[164]
外務大臣 玄葉光一郎
不法上陸したというふうに思っていますよ。

[165]
自由民主党 佐藤正久
何で言っているかというと、役所が作っているペーパーが大統領の訪問になっているんですよ。不法上陸でしょう。不法占拠しているところに上陸をしている。不法上陸ですよ。みんな訪問ですもの、大統領の訪問。だから、役所からしてそういう用語を使っているからおかしいんですよ、意識的に。

いずれにせよ、許されないことがあった。今回のICJへの提訴、私はさっき言ったように評価したいと思いますけれども、これは国際社会に我々の正当性を訴えるというだけではなく、やっぱりこの国際司法裁判所でしっかりと審判を受けるという部分もあると思うんですよ、目的には。であれば、今回共同提訴がもしも成らなくても、そこで諦めることなく単独提訴、これをやって国際的に裁判所で白黒付けてもらう。その方針に変わりはないですね。

[166]
外務大臣 玄葉光一郎
いわゆる単独提訴云々ということは、現時点で訴訟戦略に影響を与えるので、私、断言はしません。ただ、国際社会に広く日本の主張を知ってもらうということは大変大事なことなので、そういった目的に照らして物事を進めていきたいというふうに考えております。

[167]
自由民主党 佐藤正久
国際社会に知らせるということも大事ですけれども、やっぱりここは島を取り戻すことも大事なわけですから、一番の大目的は。それは、国際社会に知らしめる、これはやっぱり手段であり、一番の目的じゃありませんから、そこを間違えないようにしていただきたい。



[175]
自由民主党 佐藤正久
例えば、また、韓国の外相が、天皇陛下への謝罪要求というものを国会で大統領について聞かれて、大統領もこう言ったけど、私もいろいろ調べたら、全部が大統領のことを繰り返しただけではなくて、自分の言葉でもやっぱり来るなら謝罪を要求すると言っているようですよ。

これについての申入れ、何で課長レベルなんですか。天皇陛下に対する非礼な発言に対しての抗議が、現場は、公使が言う、大使がいないから公使がやるのかなと思ったら、参事官、課長級ですよ、参事官から向こうの課長に言っているんですよ。

このレベルは余りにも低くありませんか、物の本質から考えて。いかがでしょうか。

[176]
外務大臣 玄葉光一郎
そこは事実なんです。

それで、私の指示で、ハイレベルでやるようにということだったんですが、今大使いないわけであります、今日帰すということにしましたけれども、ハイレベルで実はアポを取ろうと努力したんですけれども、すぐつかまらないということだったので、やむを得ずそのようなことになっているというふうに理解をしてください。

[177]
自由民主党 佐藤正久
だからといって、それで済むわけじゃなくて、また公使からやればいいんですよ、大事な話なんだから。だから、これは先ほど言った総理のぶら下がりと一緒で、これは事の本質が違うわけですから、そこはしっかりしたレベルから申し入れなかったら、抗議しなかったら駄目なんですよ。現場って、どうしてもそうなんですから。



[275]
国民の生活が第一 外山斎
竹島問題に関してお尋ねをいたします。

8月10日に我が国の領土であります竹島に韓国の李明博大統領が上陸をしたわけでありますが、これは誠に、本当許し難いことだというふうに私も思います。そしてまた、韓国の国家元首としては初めて竹島に上陸をされたということでありますけど、これも本当に防げなかったということは、大変我が国にとっては痛かったのではないかなというふうに感じております。

ただ、この竹島の問題に関しては、私は民主党政権だけに責任があるというふうには感じておりません。これまで竹島に関して実効支配を強めてきた、それを防げなかった歴代の政権に責任があるというふうに思っているわけでありますけど、そこで、事実関係に関してまずちょっとお尋ねを、確認をいたします。

この李明博大統領の竹島上陸計画の情報を日本政府はいつ知ったのでしょうか。

[276]
外務大臣 玄葉光一郎
外山委員にお答えをしたいと思いますが、いつ情報を知ったのかということでございますけど、在韓国の日本大使館が具体的な情報に接したのは8月の9日の17時ごろということであります。私も、たしか本会議を終えて私自身にもその情報が入ってきた記憶がございます。

[277]
国民の生活が第一 外山斎
一部のマスコミの報道では、この日本政府にもたらされた情報というのはマスコミの方からあったんではないか、在韓国大使館がマスコミから情報を入手したんじゃないかというふうに言われておりますけど、そこの事実関係はどうなんでしょうか。

[278]
外務大臣 玄葉光一郎
たしか私の、ちょっと手元にございませんが、記憶ですと、いわゆる、何というんですか、韓国の青瓦台が多分自国のプレス向けにエンバーゴー付きの情報として入れた、そのことの情報をキャッチしたということでありまして、余りインテリジェンスにかかわることは言うべきじゃないんですが、このくらいはいいだろうと思って今申し上げたんですが、具体的な情報に接したのは、そういったことを在韓国大使館がキャッチしてこちらに連絡をよこしたということでございます。

[279]
国民の生活が第一 外山斎
お答えありがとうございます。

ただ、やはり大使館の情報収集能力というものが私は、この国というのは大変ちょっとないのではないかなというふうに思っております。もし仮にもうちょっと早い段階でこの情報をキャッチしていれば、いろいろな行動というものを我が国も取れたのではないかなというふうに思っておりますので、是非、大使館の情報収集能力というものを高めていただけるように大臣の方からも各大使館に指示をしていただきたいというふうに思っております。

そこでお尋ねをいたしたいんですけど、大統領の上陸計画を知ってから我が国の政府として韓国の方にどのような対応を、上陸前までですけど、どのような対応をされたのか、お聞かせください。

[280]
外務大臣 玄葉光一郎
もう当日でございますけれども、3回にわたってそれぞれのレベルから中止するように、上陸は中止するようにということで強く申入れを行うように指示しまして、結果として3レベル、公使から先方の局長、こちらの本省の局長から在京の韓国大公使、そして次官から在京の韓国大使ということで3度行っております。

[281]
国民の生活が第一 外山斎
お答えありがとうございました。

確かに、いろいろなレベルで対応をされたのかもしれませんけど、それでも防ぐことができなかったというものは、大変私としては問題があるのではないかというふうに思っております。

ただ、李大統領に関しては、昨年の末ぐらいからずっと竹島訪問に関して韓国国内で言及されているという場面もありました。我が国としてそういう情報もキャッチしていたとは思いますけど、昨年末ぐらいからずっとこれまで、日本政府として韓国政府に対して、どのようにこの李明博大統領の竹島上陸計画に関して防ごうというような対抗手段というものを取られてきたのか、教えてください。

[282]
外務大臣 玄葉光一郎
確かに、断片的に様々な情報があったということは事実だと思います。当然ながら、そういう情報に接したときに、そのようなことにならないようにということで、いわゆる在韓の大使館のそれぞれのレベルから伝えているというのが実態でございます。

[283]
国民の生活が第一 外山斎
お答えありがとうございます。

それでは、今後、政府としては韓国に対してどのような対応を取られていくのか、お聞かせください。

[284]
外務大臣 玄葉光一郎
基本的に領土問題には領土問題でということで、まずICJへの付託というものをもう既に提案をしているところでございます。これは、かつて付託について2度拒否されていますけれども、それから、1954年、たしか62年、2回だったと思いますけれども、時間が相当たっています。国連に韓国が加盟したのがたしか90年代初期だと思いますので、そういう意味では、法の支配というものを重視をしている韓国、もっと言えば国連に加盟している重要な加盟国なのであるから、堂々とこのICJへの提案応じてもらいたい。更に言えば、1965年に日韓の紛争解決の交換公文というのがございますので、それに基づく調停を求めているということであります。

更に言えば、先ほど、私も国会で発動しようと思っておりましたけれども、これまで法的根拠のない占拠と言っておりましたが、今日からもう不法占拠ということにするということが2つ目ですね。

そして3つ目は、やはり政府の体制強化というものを図らなければならないということで、これ、実務レベルだけではなかなか動かないので、先般、関係閣僚会議を開きまして、関係閣僚できちっと議論して、その上で、これ、内閣府とかも絡むものですから、全体の体制をしっかりつくり上げようということで一致をしたところでございます。

[285]
国民の生活が第一 外山斎
お答えありがとうございます。

竹島の領有をめぐって国際司法裁判所への付託を韓国に持ちかけているということですけど、この政府の方針は私は間違っているというふうには思いません。ただ、国際司法裁判所のルールとして、韓国の同意がなければ裁判にならないわけです。

これまで、1954年と1962年の過去2回、我が国が国際司法裁判所への働きかけをしておりますが、どちらも韓国に拒否をされております。そのとき韓国からはどのような理由で拒否を示されたのか、お答えください。

[286]
政府参考人(外務大臣官房参事官) 新美潤
今先生から御指摘がございましたとおり、1954年及び62年、我が方から韓国政府に国際司法裁判所への付託の提案をした経緯がございます。

1954年9月には口上書をもちまして竹島の領有権問題を国際司法裁判所、ICJに付託することを韓国側に提案したわけですが、同年10月には韓国はこの提案を拒否しております。また、1962年3月の日韓外相会談の際にも、当時の小坂善太郎外務大臣から先方の外務部長官にこの問題を国際司法裁判所に付託することを提案したが、韓国はこれを受け入れずに現在に至っております。

そして、その理由という御質問でございますけれども、これは韓国政府、韓国側が発行しております竹島に関する資料等によりますと、当時の韓国側の立場といたしまして、日本政府の提議は司法手続を装ったもう一つの虚偽の試みにすぎない、韓国は竹島、彼らは独島と言っていますけれども、に対する領有権を持っており、韓国が国際裁判所でこの権利を証明しなければならない理由は何一つないという説明ぶりをしております。

[287]
国民の生活が第一 外山斎
お答えありがとうございます。

多分、私は今回も韓国が同じような理由を示してくるんではないかなというふうに思っております。ということは、提訴はするけど裁判ができないのではないか、そういう事態が起こってくるわけですけど、先ほど佐藤議員の質問にも、この共同付託を持ちかけられて、どうするかはまだ決めていないというような発言がありましたけど、もし共同で駄目だったら単独提訴というのを今どのようにお考えなのかをお聞かせください。

[288]
外務大臣 玄葉光一郎
これは先ほども申し上げましたけれども、訴訟戦略にかかわりますので、今この場で明確には申し上げるわけにはまいりませんけれども、やはり先ほども、国際社会に対してもしっかり我が国の立場を知ってもらう必要がある。と同時に、まさにこの領土問題を解決をするためにも粘り強く、この分野でもしっかりと働きかけを続けていくということが大事だと思っています。

[289]
国民の生活が第一 外山斎
お答えありがとうございます。

粘り強く働きかけていくというのも大事なのかもしれませんが、私は外交は全て結果だと思います。ただ、この領土問題が発生して、これは国内向けのポーズなのかもしれませんけど、国際司法裁判所に提訴する、ただ、それで裁判ができなかったら全くもって私は意味がないというふうに思っております。





平成24年08月23日 衆議院 予算委員会
[020]
民主党(民進党) 吉良州司
ちょっと順番を変えさせていただいて、竹島問題に移らせていただきたいと思います。

まず、今回の李明博大統領の竹島上陸、また天皇陛下への言及、これはもう断固として許されない。まして、ちょっとまだ報道ベースで、最終確認はしていませんけれども、総理親書を読まずに突き返したというような非礼なことも起こっております。

そういう意味では、これまで特に、私も外務大臣政務官のときにいましたけれども、2010年という日韓併合100年をとにかくお互いのナショナリズムに火をつけずに何とか乗り切っていこうと必死の思いで両国の外務当局が頑張っておりました。それが、ここまで非礼な対応に出てくるということは本当に遺憾でありまして、その意味で、これまでは丁寧に、竹島問題については、我が国の固有の領土である、けれども実効支配できていないという答弁から、玄葉大臣の方で、不法占拠という一歩踏み込んだ、法的立場は変わりないけれども、踏み込んだ表現で強く抗議も含めて我らの意思を明確に打ち出したことは、私は了といたします。

その中で、この後、竹島問題、いろいろな指摘があろうかと思いますけれども、この竹島に残念ながら韓国によるいろいろな構造物がつくられております。その経緯について、ちょっと国民の皆さんにもパネルで見ていただきたいというふうに思っています。

これはもう御承知のとおり、1951年のサンフランシスコ条約では、私どもが放棄した中に竹島は含まれていない。そして、古来より、歴史的に我が国の領土であるということは確認されているわけでありますけれども、にもかかわらず、李承晩ライン宣言以降、残念ながら韓国側に、ここに書いてありますように、次から次へと、あたかも韓国の実効支配が進んでいると思われるような、ヘリポートの設置、それから接岸施設の完工というようなことが行われているということであります。

まず、国民の皆さんには、いろいろと私ども民主党政権に対する批判はございますけれども、これを見ておわかりいただけるとおり、これはもうどの政権が悪いとかいうことではなくて、この歴史的事実を見ていただければわかるとおり、そして、私が冒頭申し上げたとおり、これまでのずっと積み重ねが今に至っているということで、これからは、いろいろあろうかと思いますけれども、まさに党派を超えてこの竹島問題についても断固たる対応をしていかなければいけない、このように思っているところでございます。

今回、この李明博大統領の上陸に対して政府としてとった措置について、簡潔にお聞きしたいと思います。

[021]
外務大臣 玄葉光一郎
おっしゃったとおり、まず超党派で進めるべきだと思うんですよね。

結局、中曽根政権、全斗煥時代、これは非常に安定していたんですけれども、ヘリポートができました。その後、灯台が有人化された、接岸施設ができた、これは金泳三政権のときですよ。あるいは、盧武鉉政権のときに今の竹島の28事業ができたんですね。

私がICJへの提訴の話をしたときに、今までなぜしなかったんだと。それは、日韓関係全般に及ぼす影響への考慮、配慮、こういう話をしました。それは、だから、これまでずっとそういう考慮、配慮というのが一定程度働いていたんだと思うんです。私は、今回の上陸でこれは不要になったということで、ICJ、国際司法裁判所への提訴、そして、1965年に日韓の紛争解決の交換公文というのができているんですけれども、それに基づいて調停というものを今提案しているという状況でございますし、領土問題には領土問題をというのが基本ですから、やはり、先ほどおっしゃったように、不法占拠という言葉をあえて使っております。

また、これは私が答弁する話じゃないかもしれません、官房長官かもしれませんけれども、この領土の問題に対する体制強化を政府全体で行っていくということが必要だと思います。

その上で、まさに非礼な発言もあったわけでありますから、そういったことも含めて、今後、さまざまな相応の措置、オプションというものを用意していく。毅然と対応する、しかし冷静に対応する、そのことが大事だと思います。

[022]
民主党(民進党) 吉良州司
ありがとうございます。

まさに国を挙げて断固とした対応をしていくということが必要であろうかと思います。一方で、最後に大臣が言われていたように、この非礼に対しては断固たる対応をするけれども、一方、大事な隣国であり、そして、今は韓国の国内の状況がなせるわざというところもあるというふうに思っていますので、未来永劫ということではなくて、決定的な関係悪化には至らない、微妙な中で毅然とした対応をしていくということをお願いしたいというふうに思います。



[033]
国民新党 平山泰朗
まず、外務大臣にお伺いいたします。

竹島の領土問題は今始まったことではなく、1952年の李承晩ラインの宣言から、その後の不法占拠による実効支配、李明博大統領の竹島の上陸に至るまで続いております。つまり、この問題は、民主党政権ならず自民党政権下においてこそ、その多くの事件が起きたとも言えるのではないでしょうか。

では、自民党政権下で、1952年、李承晩ライン、1954年、海上保安庁巡視船の銃撃事件、1981年、ヘリポートの設置、同年、住民の居住、1998年、灯台の設置、2005年、観光客の来島時に当時の政府はどのような対応を韓国政府に対してとったのか、お答えください。

[034]
外務大臣 玄葉光一郎
竹島は我が国固有の領土であって、これは1905年に島根県に編入しているわけです。それは再確認ということで、実は竹島はそれ以前から、江戸時代から幕府公認で町人の方が、アワビ、アシカ、そういった捕獲とか漁とか、そういうものをしていた。ですから、その時点から日本の領有権というのは確立をしていたわけですけれども、おっしゃったとおり、1952年に李承晩ラインというのが一方的に引かれて、54年に、いわば韓国の軍が駐留をする。その後、ヘリポートだ灯台だ接岸工事だ、さまざまなされた。

その都度どうしてきたんだということなんですが、基本的には、そのときは口上書による抗議ということなんです。ですから、そのときはそのときで最善の対応をとったということなのだろうと思うんです。ですから、先ほど申し上げたように、それは日韓関係全般に及ぼす影響を考えた1つの配慮というものが働いていたんだろう。

ただ、私は今回のことで、つまりは上陸ということが、しかも元首の上陸というのがありました。今まで、実は韓国の首相の上陸なんかもずっとあるんですよ、この間。あるんですが、今回、元首の上陸ですから、やはりしっかりとICJに提訴して、領土問題には領土問題、ここは毅然と対応し、しかし同時に、先ほど吉良委員からも御指摘がありましたけれども、冷静に対応するところは対応する、このバランスが大変大切だというふうに考えているところでございます。



[043]
自由民主党 石破茂
我が天皇陛下に対する韓国大統領の非礼な発言であります。日王がもし韓国を訪問したいというのであるならば、独立運動でかかわった人たちに謝罪をするべきだ、痛惜の念なぞという言葉であるならば、来なくてよい、この言葉は一体何なんだ。

これに対して我々はどう反応したか。理解に苦しむ、そのような反応でいいのか。理解に苦しむどころの話じゃないでしょう、これは。

我が陛下は、恐れ多いことであるけれども、日本国憲法第1条によって、国民統合の象徴であらせられる、日本国の象徴であらせられる。そして、そのお立場は、主権の存する日本国民の総意に基づく、これが日本国憲法第1条の規定であります。陛下に対する非礼は、我が日本国並びに日本国民に対する非礼であります。

これに対して、理解に苦しむ、こういうような反応であってはならない。撤回を求めるべきである。謝罪を求めるべきである。私は、政府として、それが毅然たる対応だというふうに考えております。

総理の御見解を承ります。

[044]
内閣総理大臣 野田佳彦
まず、事実関係として、我が国から韓国政府に対して天皇陛下の御訪韓を要請したという事実はないんです。事実がないから、理解に苦しむという言葉が入りました。事実がないからです。その上で、まことに遺憾であるということを申し上げています。意味は、だから、そういうことであるということであります。

理解に苦しむだけで終わっていません。加えて、外務大臣から韓国大使に対しても厳しく抗議をさせていただいております。

ということで、非礼である、失礼であるという認識は、全く私も同感であります。

[045]
自由民主党 石破茂
私は、最低でも撤回を求めるべきであるというふうに申し上げました。謝罪を求めてしかるべきものだと思っております。

日韓関係が極めて重要であること、さらに深めていかねばならないこと、感情に走ってはならないこと、間違っても武力衝突、そのようなことは断固として避けるべきであること、そのことは百も万も承知をいたしております。しかし、陛下に対する非礼は、日本国民、そして日本国に対する非礼である、そういう認識は総理はお持ちのはずであります。さればこそ、撤回は求める、我が自由民主党であれば撤回を求める、そういうことを申し上げておきます。



[107]
自由民主党 下村博文
私も、尖閣問題そして竹島問題についてお聞きしたいと思いますが、先ほどの石破委員の総理の答弁で、納得できないところが幾つもありました。まず、それについてお聞きしたいと思いますが、天皇陛下に対する李明博大統領の発言でございます。

韓国の大統領がこういうふうに発言しているわけですね。韓国を訪問したいようだが、独立運動をして亡くなった方たちを訪ねて、心から謝罪するなら来なさい。痛惜の念だとか、そんな単語1つで訪ねてくるなら、来る必要はない。

これはもう常軌を逸していると先ほど総理も答えてはおられましたが、そもそも、我が国があるいは天皇陛下御自身が、韓国を訪問したいと一言も言ったことはないわけです。実際に、李明博大統領が日本に来たときに招聘をした。自分で招聘をしていて、そしてそれに対して条件を設ける。なおかつ、先ほども石破委員からお話がありましたが、天皇陛下というのは、憲法第1条、最初の中で、天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴である。つまり、陛下お一人の問題ではなくて、日本国民、日本国そのものが侮辱をされている。

これについては明確に謝罪と撤回を求める、これは、日本国の総理大臣として、韓国の大統領に対してまずは当然言うべきことだと思うんですね。これについて、撤回を求めるとか謝罪を求めるという答弁がありませんでした。これはぜひ日本国の総理大臣としてそうしていただきたいと思いますが、いかがですか。

[108]
内閣総理大臣 野田佳彦
委員御指摘のとおり、まず事実関係としておかしな話なんです。我が国からあるいは天皇陛下から、韓国を訪ねたいということは要請をしたことがありません。逆に、韓国大統領からの招請はありました。したがって、事実関係としてもおかしいし、加えて、この発言の中身というのは、先ほども申し上げたとおり、これは相当に常識から逸脱をしているというふうに思います。したがって、理解に苦しむという表現をいたしました。

それについての抗議は、外務大臣が在日の韓国大使に対して、言動を改めるようにというふうに厳重注意をしております、抗議をしています。その抗議の意味の中には謝罪、撤回ということが入っておりますが、私も、今この国会での御質疑でございますので、改めて、その謝罪と撤回ということはやるべきだというふうに思っております。

[109]
自由民主党 下村博文
謝罪と撤回をやるべきだと。

野田総理自身が、日本国の総理大臣として、韓国の大統領に対して明確に、このことに対して、天皇陛下に対する発言について、これは日本を代表して謝罪と撤回を改めて早急に申し入れをしていただきたいと思います。総理自身がやっていただきたいと思います。いかがですか。

[110]
内閣総理大臣 野田佳彦
私の意思としてこの国会の場でしっかりお話をさせていただきましたので、そうしたメッセージがきょうにでも届くだろうというふうに思います。

[111]
自由民主党 下村博文
それからもう1つ、総理が李明博大統領に対する親書を出した。しかし、けさのマスコミ報道で、韓国はこの親書をそのまま返すと。

今まで外交問題の中で、それぞれの国のトップの信頼関係がそれなりにあると思うんですね。私は、これからも韓国との関係は、友好関係を高めていくべき大切な国の1つだというふうに思います。しかし、野田総理の親書をそのまま返すという、こんな外交的な非礼はあり得ないことだと思うんですね。

こんなことをそのままみすみす認めるということであったら、あなたはすぐ総理大臣をやめるべきですよ。それぐらい隣の韓国から野田総理に対して軽く見られている。

この親書について今後どうされますか。

[112]
内閣総理大臣 野田佳彦
親書を返すという報道はあるんですが、その事実関係は確認がとれていません。政府にそうした方針を連絡してくるという状況は今ありませんし、戻ってきているという状況がありませんので、それはまだ仮定の段階ですので、コメントは控えたいと思います。

[113]
自由民主党 下村博文
それ自体が後手後手なんですよ。全てのマスコミに出ているんですから、外務省としたら確認するのは当然の話でしょう。そして、きょう予算委員会でこういう質問が出るということは当然想定できることなんだから、少なくとも、この委員会までに外務省として確認したことを総理に対してきちっと伝える、当たり前のことですよ。それが今の答弁、できていないじゃないですか、全然。

[114]
内閣総理大臣 野田佳彦
正式に送り返すとかという連絡は本当にないんです、今現時点で、少なくとも私が予算委員会に入る前までに、ないんです。それが実態です。

私は、仮定の話に対してお答えはいたしませんが、万が一というか、そういうことがあるとすれば、これは通常あり得ない話である、そういうふうに思います。

[115]
自由民主党 下村博文
非常にのんびりした答弁ですよね。日本の全てのマスコミがそれを報道しているんですよ。万が一も何もないんですよ。(発言する者あり)

対応しちゃだめだとかいうような、そういう姿勢が近隣諸国から足元を見られているということを申し上げたいと思います。



[119]
自由民主党 下村博文
そして、この竹島上陸についてでございますが、先ほど、与野党を超えて外交、この領土問題については対応すべきだという話がありました。そのとおりであるというふうに思います。

私は率直に申し上げたいと思いますが、民主党政権になる前の自民党政権のときも、やはり、よく言えば大人の対応、しかし、そのときそのときの領土問題をトラブルを恐れて誠実に対応してこなかった、それが北方領土の問題や竹島の問題、あるいは今の尖閣の問題に影響していることは事実だと思います。ですから、これは自民党として、民主党だけの、民主党政権だけの責任にするつもりは私はないというふうに思います。

ただ、自民党がここで野党になったわけですから、最大の野党の逆に言えばメリットは、今後政権を奪還したときに、今までの政策を、そのまま我々は自民党政権のときの政策を継承する必要はない。取捨選択をしながら、新しい時代に沿って新たな方向転換、法律の解釈やあるいは政策について新たな政策をこれからつくり上げてやっていくという意味では、今までのような延長線上ではなくて、我々が政権奪還をしたら、北方領土の問題や竹島の問題、尖閣諸島もそうですけれども、今までのような対応はしないということを申し上げた上で、しかし、その上に立って、では本当に、自民党政権のときと民主党政権のときで、この領土問題、違いがないのかどうかということになると、特に鳩山政権下から、東アジア共同体の中で、そして普天間問題等、日米信頼関係が最悪の状況の中で、ここに周辺諸国が手を突っ込むように、北方領土のロシア大統領の領土視察や軍事演習の強化、そして尖閣諸島海域における中国公船のたび重なる領海侵犯、また中国人活動家の今回の不法上陸、そして竹島においても、前代未聞なわけですね、現職の大統領が不法上陸するということはあり得なかった話です。そして、数々の暴言、また、最初に指摘を申し上げましたが、親書も受け取らない。

こんな非常識な状況というのは、私はまさに今、民主党政権が周辺諸国から、日本国家、政府としてもう体をなしていない、やりたい放題の状況に今陥っていて、それについて対応能力がない、どんどん攻めれば攻めるほど、自分たちの利益をかち取ることができる、そういう中、このままの状況ではなくて、さらにそれぞれ踏み込んだ対応をしていくことは、間違いない状況だというふうに私は思うんですね。

これについて、野田総理、どう考えているか、お聞きしたいと思います。

[120]
内閣総理大臣 野田佳彦
前段のお話で、過去の自民党の政権下での御反省を踏まえた発言をされました。私はそれは大変共感をする話なんです。

私どもの政権になって、では、より一層、その流れが逆に弱くなってきているのかという認識、これは、後半のところは私は違うんです。

例えば竹島の問題については、少なくとも、日韓の首脳会談で議論があったのは、平成8年の橋本総理のとき以来、その後ずっと自民党政権下でありませんでした。私どもは外務大臣での対話の中でも頻繁にこれを取り上げておりますし、そうした問題において、領土、領海について、私どもが脇が甘くてという話というものは、これは私は認識が違うというふうに思っております。

[121]
自由民主党 下村博文
民主党政権、野田内閣の中であるからこそ、私は、李明博大統領が天皇陛下に対しても、常軌を逸した、一国の総理どころか一人の人間として、とても考えられないような発言と行動をしている、これを許している、ましてや親書も受け取らない、これは明らかに野田政権に対する周辺諸国の見方だと思いますよ。

それに対して、変わらないということだったら、これはやはり国民に信を問う、どっちが日本国のために、外交防衛政策、民主党がやっていることと自民党がやっていることと、国民の皆さんから見て違わないと思っておられるのだったら、それ以上に実際、野田政権の方が韓国との関係で努力しているということでしたら、それは100%認識が違います。もうそれだけでも私は国民にすぐ信を問うてもらいたいと思うぐらい、全くギャップがあると思いますけれども、いかがですか。

[122]
内閣総理大臣 野田佳彦
先ほども申し上げたとおり、民主党政権になってから、言うべきことはちゃんと言うようになっています。外務大臣間でも竹島の問題を、前原外務大臣も、松本外務大臣も、そして玄葉大臣は外交演説でも触れています。

これは自民党政権下で、特に小泉政権以降、14回、日韓の外務相会談をやっていますが、全く触れていません。それらに比べれば、はるかに我々の方が主張していると思います。そのことと国民に信を問う話は別だと考えています。

[123]
自由民主党 下村博文
一国の総理大臣として、余りにも恥ずかしい発言ですね。

これだけ発言していればいいという話じゃないんですよ。外交というのは実績ですから、結果ですから。その結果、相手が、相手諸国がどう対応しているか、結果論で判断されるんですよ。主張しようが何しようが、このような非礼の数々がそのまま看過されていてよしとするような政権は、これはもうこの国にとって害悪としか思いようがないですね。

私はまず、そういう中でも、野田総理に対して、竹島に対する領有権、これは韓国だけでなく、内外に対して明確にするという意味で、今回の、先ほど答弁がありませんでしたけれども、国民から見たら、韓国は野田総理の親書を返すというのはもう常識になっている話だと思いますよ。しかし、これから確認するということだったら、そういうことになります。

そのことを含めて、どんな親書を出したのか、それに対して、ではどうするのか。それから、そもそも竹島に対する領有権に対して、しっかりとした野田総理の、記者会見なりして、これについては内外に明確に発言していただきたいと思いますが、いかがですか。

[124]
内閣総理大臣 野田佳彦
まず、10日に韓国大統領の竹島上陸がありました。この10日の日に、くしくもこれは一体改革の関連法案が成立をした日だったので、記者会見をやっています。その記者会見で、記者さんからの質問に応じてじゃなくて、私の方から冒頭のところのスピーチの中で、竹島に対する私どもの立場ということは明確に伝えております。

即応をしていますので、これからもそういう形でしっかりと立場というものを伝えていきたいと思いますし、今回、国際司法裁判所へ提訴するということは、まさにこれは国際世論を喚起しながらということとあわせてやっていくというふうに思っておりますので、これからもずっとそういう心がけのもとで取り組んでいきたいというふうに思います。

[125]
委員長 中井洽
野田総理、親書の中身を言えるんだったら、親書の中身について言えるか言えないか。

[126]
内閣総理大臣 野田佳彦
中身は余りつまびらかにはいたしませんけれども、我が国の基本的な立場というものをしっかりと伝えているということであります。

また、先ほど、これが返されるのか返されないのかというのは、これはまだ確認できていないので、このことについてはコメントすることはできません。

[127]
自由民主党 下村博文
今の答弁もおかしいですよ。実際、どんな親書かというのは報道されているんですよ。それについて事細かに全部出せという話じゃないですよ。ポイントはどういうことかということも言えないようだったら、一体何の外交なのかということが私は問われるというふうに思います。



[267]
みんなの党 浅尾慶一郎
次に、竹島への李明博大統領の上陸とその後の政府の対応について伺いたいと思いますが、上陸は8月10日ということでありますけれども、政府の対策会議の日付はいつだったでしょうか。

[268]
内閣官房長官 藤村修
今おっしゃった大統領の上陸ということについての対策会議というものはございませんが、竹島の領土問題に関する関係閣僚会合を20日の日に開いたところでありました。(発言する者あり)

[269]
委員長 中井洽
ちょっと静かにして。

[270]
みんなの党 浅尾慶一郎
8月10日に李明博大統領が上陸をされた、竹島の領土問題に関する会議が8月20日、関係がない、上陸とは関係ないということですが、上陸があったからまさにその会議を開いているわけでありまして、そうでなければ開いていなかったんではないか。

なぜこういうことを申し上げるかというと、私は別に民主党政権だけを何かこう申し上げるつもりはないんですが、竹島の問題については常に日本側の対応が、相手側が不法占拠しているということもあって、非常に後手に回ったんではないかなと。ですから、8月10日に上陸をしたのであれば、なぜ直ちにそういったような会議を開かなかったのかということを伺いたいと思います。

[271]
内閣官房長官 藤村修
ちょっと、私、訂正させていただきます。先ほどの竹島の領土問題に関する関係閣僚会合は21日でありました。

それで、ちょっと時系列に言いますと、まず、8月10日、これは上陸を大統領がされたんですか、この日には、総理大臣がちょうど社保・税一体改革の記者会見を夕方行った。その中で、総理からの冒頭発言の中に、実は、この件、我が国の立場と相入れず、到底受け入れることはできない、私としても、つまり総理大臣としても、李明博大統領とは互いに未来志向の日韓関係をつくろうということでさまざまな努力をしてきたつもりだが、このような訪問はそうした中で極めて遺憾という発言をしているということです。

それで、その次に、今度は8月16日に関係省庁局長会議を開きました。これは、齋藤副長官をヘッドに、領土問題について毅然とする対応をする必要があり、竹島問題についてはICJに提訴するとの外務省の検討に加え、政府全体として竹島問題の解決のための方策を検討する必要がある、こういうことからこの関係省庁局長会議を開いたところであります。

この会議を事務的な会議としてはキックオフとして、さらにその後に関係閣僚会合を開くこととなった、こういう系列であります。

[272]
みんなの党 浅尾慶一郎
先ほども申し上げましたように、竹島へ李明博大統領が上陸したということが全てのことのきっかけですから、やはり、税と社会保障改革の委員会があったとか、あるいは国会があったということは別として、もし関係の局長の会議だったら別に国会は関係ないわけですから、なぜすぐに開かなかったんでしょうか。

[273]
内閣官房長官 藤村修
上陸をしたという行動については、これは8月10日の日に総理大臣が記者会見でこのようにまず申し上げた、それがきっかけではあると思います。

[274]
みんなの党 浅尾慶一郎
対策会議で特に決まったことがないというふうに聞いております。対策会議は開いたけれども、何をするかは決まっていない。

申し上げたいのは、これは外交にかかわることなので、具体的に何をするかということを対外的に発表するということと何かを決めるということとは別問題なんだろうなと。相手側が何をやってくるかわからないという方が、まだ交渉の可能性というのが高まるんではないかというふうに思います。

もう少し今の話を具体的に申し上げますと、そのことがいいかどうかの判断はまさに政権がするべきだと思いますが、例えば、今回の竹島の件でいいますと、有名な韓国の映画俳優等も泳いで竹島に行っているということでありますけれども、その泳いで行っている人は、仮に何らかの営業目的で日本に来る場合には当然ビザが必要になってくるだろう。なぜかそういう人にはビザがおりないということで、ある種のメッセージを送るということも、発表する必要は全くないんですよ、だけれども、そういうことを何か決めておくということは重要なのではないか。

何かが決まったかもしれないというふうに言った方が相手方に対して強いメッセージになるんじゃないかなというふうに思いますし、今後も国際司法裁判所に提訴するということであれば、きょう親書も返されたということですから、何か具体的に決めていく、別に決めたことについて発表する必要はないと思いますので、そのことについて総理の考えを伺って、終えたいと思います。

[275]
委員長 中井洽
いや、もう答弁ありません。

これにて浅尾君の質疑は終了いたしました。

次に、松木けんこう君。

[276]
新党大地・真民主 松木けんこう
新党大地・真民主の松木けんこうでございます。

まずは、5分しかありませんので大変なんですけれども、委員長、時間をいただいて、ありがとうございました。そして、理事の皆さんと委員の皆さんも、我々は衆議院では3人の政党ですから、そこに5分でも時間をいただいたというのは、特に国民の生活が第一の方々の時間をいただいたみたいで、本当にありがとうございます。ただ、できたらあと5分ぐらい、今度よろしくお願いします。

ということで、今回の領土問題、いろいろとありますけれども、あした国会の方で決議をされるという話も出ておりますけれども、ぜひここで新党大地の意見を言いたいんです。

ぜひ、今回は、これはやはり竹島の問題に私は特化するべきじゃないかというふうに実は思っていまして、というのは、まず1つ、中国の、いわゆる尖閣の問題なんですけれども、これは民間の人たちがぐざぐざやってきたということなんですよ。しかし、竹島の問題というのは、これは大統領が来たんですから、やはりもう全然重みが違うというふうに思います。

それともう1つ、天皇陛下に対してのお言葉のことでいろいろともめていますけれども、これも、公式のところで大統領がいろいろとお話をされたということであればまた別なんですけれども、そういうところでもない、報道ベースの話だということを考えたときに、この取り扱いもちょっと気をつけた方がいいのではないかなというふうに思っております。

そこで、我々が、これはぜひこのまま上げていただきたいなと思っているんですけれども、ちょっと読ませていただきますと、

わが国にとって大韓民国は、基本的価値観を共有する重要な隣国である。東アジア地域の平和と繁栄を確保するためにもわが国と大韓民国との関係を一層強化するための努力が必要とされる。

わが国と大韓民国の間に、真の信頼と相互理解に基づいた善隣関係を深化させるためには、両国間の紛争を解決することが不可欠である。

両国の国交が正常化され47年を迎えた今日も、なおわが国固有の領土である竹島が韓国により法的根拠なく占拠され、領土紛争が解決されていない現状は、誠に遺憾なことである。わが国の累次の抗議にもかかわらず、大韓民国は竹島に軍事施設等を建設し、兵員を常駐させている。さらに平成24年8月10日に、李明博大韓民国大統領が竹島に上陸し、わが国民感情を著しく傷つけた。

わが国民の総意と心情に応えるため、政府は、竹島問題の解決に全力を傾注すべきである。さらに政府は、「竹島の日」を定め、竹島問題に対する国民の理解と関心を一層深め、竹島返還運動を全国的に展開すべきである。

右決議する。

というのをちょっと我々もつくってみたので、ぜひこれを、あしたの決議もあるようですから、ぜひ全面的に取り入れていただきたいなというふうにも思っているわけでございます。

何せ、やはり皆さん、ただぎゃあぎゃあやってもだめですよ。ここはしっかり落ちついて、どこをつつけばいいかということをしっかりやっていくべきだというふうに思っております。

もう時間ですか。そろそろ時間ですから、総理大臣、もし御所見があれば、一言お願いします。

[277]
内閣総理大臣 野田佳彦
国会決議のことですから、ちょっと政府の立場で申し上げにくいんですが、書いてある内容については大変共感できます。





平成24年08月24日 衆議院 議院運営委員会
[003]
委員長 小平忠正
次に、決議案の取扱いに関する件についてでありますが、本日、小平忠正君外11名から、民主党・無所属クラブ、自由民主党・無所属の会、みんなの党、国民新党・無所属会、改革無所属の会、たちあがれ日本の6会派共同提案による李明博韓国大統領の竹島上陸と天皇陛下に関する発言に抗議する決議案が、また、小平忠正君外11名から、民主党・無所属クラブ、自由民主党・無所属の会、みんなの党、国民新党・無所属会、改革無所属の会、たちあがれ日本の6会派共同提案による香港の民間活動家らによる尖閣諸島不法上陸に関する決議案が、それぞれ提出されました。

この際、発言を求められておりますので、順次これを許します。穀田恵二君。

[004]
日本共産党 穀田恵二
韓国大統領竹島上陸非難決議案、香港民間活動家尖閣諸島上陸非難決議案の2つの決議について意見を述べます。

およそ領土問題は、どのような問題でも、歴史的事実と国際法上の道理にのっとり、冷静な外交交渉で解決を図ることが大事です。感情的な対応で緊張をエスカレートさせるようなことは双方が自制すべきです。

今回の韓国大統領の竹島上陸問題や尖閣諸島の問題をめぐっても、そうした冷静な対応が重要です。

ところが、本決議案は、韓国大統領の竹島上陸を非難するにとどまらず、竹島の不法占拠を韓国が一刻も早く停止することを強く求めるとして、これまで政府も求めてこなかったエスカレートした要求を突きつけ、我が国政府に対しては、断固たる決意をもって、韓国政府に対し毅然とした態度をとり、政府が一丸となって効果的な政策を立案、実施するべきことを求めています。

ここには、冷静な外交交渉による解決の立場が全く欠落しており、全体として、緊張を激化させるものとなっています。こうした決議には、到底賛成できません。

また、尖閣諸島上陸非難決議案は、香港民間活動家の魚釣島への不法上陸行為にかかわって、こうした事態が再発しないよう、我が国政府に対して、尖閣諸島の有効支配を引き続き確たるものとしていくため、警備体制の強化を含め、あらゆる手だてを尽くすべきことを求めています。

これは、専ら物理的な対応を強化することに主眼を置いたものであり、看過することはできません。

今、日中間、日韓間での領土問題をめぐって国会がやるべきことは、双方の政府に、冷静な対応、外交的話し合いでの解決を求めることです。隣国との領土問題での感情的対立をあおり、緊張を激化させる国会決議はやるべきではない、このことを強く主張し、両決議案の上程に反対する意見表明とします。

[005]
委員長 小平忠正
服部良一君。

[006]
社会民主党 服部良一
社民党の服部良一です。

私は、社会民主党・市民連合を代表し、李明博韓国大統領の竹島上陸と天皇陛下に関する発言に抗議する決議案及び香港の民間活動家らによる尖閣諸島不法上陸に関する決議案の採択に反対する立場から討論を行います。

まず、尖閣に関する決議案については、今回の事態は、民間人が上陸したというものであり、そもそも、民間事案に対して国会が大上段に決議をすることが適切であるのか、疑問があります。国会があえてこのような対応をすることで、かえって事態を悪化させてしまうことを大いに懸念します。

竹島上陸など韓国大統領の言動については、国家元首がこのような行動をとったことは言うまでもなく重大なことではありますが、日韓関係や東アジアの平和と安定を考えた場合に、お互いに挑発、応酬し、エスカレートすることが両国の利益となるとは到底思えません。

本件は、外交努力や官民さまざまな次元での対話によって穏やかに対処していくものであり、両国世論も敏感となっている中で、国会が先頭に立って対立をあおるようなことになってはいけません。

領土問題の先鋭化やナショナリズムの爆発が何を招いたのか、私たちは皆、歴史の教訓として知っております。今こそ、立法府に身を置く私たちこそ、冷静になり、大局的な視野に立つべきことを強く訴え、私の反対討論といたします。

[007]
委員長 小平忠正
それでは、両決議案は、本日の本会議において議題とするに賛成の諸君の挙手を求めます。

〔賛成者挙手〕

[008]
委員長 小平忠正
挙手多数。よって、そのように決定いたしました。

なお、李明博韓国大統領の竹島上陸と天皇陛下に関する発言に抗議する決議案の趣旨弁明は、提出者の笠浩史君が行います。

また、香港の民間活動家らによる尖閣諸島不法上陸に関する決議案の趣旨弁明は、提出者の高木毅君が行います。

なお、両決議に対しまして、内閣を代表して、野田内閣総理大臣から発言があります。



[012]
事務総長 鬼塚誠
まず最初に、議長から、永年在職議員として表彰されました故元議員伏木和雄先生に対する弔詞贈呈の報告がございまして、議長が弔詞を朗読されます。

次に、動議により、李明博韓国大統領の竹島上陸と天皇陛下に関する発言に抗議する決議案を上程いたします。提出者を代表して笠浩史さんが趣旨弁明をされます。共産党、社民党及び新党大地・真民主が反対でございます。採決の後、野田内閣総理大臣の発言がございます。

次に、香港の民間活動家らによる尖閣諸島不法上陸に関する決議案を上程いたします。提出者を代表して高木毅さんが趣旨弁明をされます。共産党、社民党及び新党大地・真民主が反対でございます。採決の後、野田内閣総理大臣の発言がございます。

次に、文部科学委員会の法律案を緊急上程いたします。石毛文部科学委員長の趣旨弁明がございまして、全会一致でございます。

次に、厚生労働委員会の法律案を緊急上程いたします。池田厚生労働委員長の趣旨弁明がございまして、全会一致でございます。

本日の議事は、以上でございます。





平成24年08月24日 衆議院 本会議
[003]
民主党(民進党) 鷲尾英一郎
議案上程に関する緊急動議を提出いたします。

小平忠正君外11名提出、李明博韓国大統領の竹島上陸と天皇陛下に関する発言に抗議する決議案は、提出者の要求のとおり、委員会の審査を省略してこれを上程し、その審議を進められることを望みます。

[004]
議長 横路孝弘
鷲尾英一郎君の動議に御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

[005]
議長 横路孝弘
御異議なしと認めます。

[006]
議長 横路孝弘
李明博韓国大統領の竹島上陸と天皇陛下に関する発言に抗議する決議案を議題といたします。

提出者の趣旨弁明を許します。笠浩史君。

[007]
民主党(民進党) 笠浩史
私は、民主党・無所属クラブ、自由民主党・無所属の会、みんなの党、国民新党・無所属会、改革無所属の会、たちあがれ日本を代表いたしまして、ただいま議題となりました李明博韓国大統領の竹島上陸と天皇陛下に関する発言に抗議する決議案について、提案の趣旨を御説明申し上げます。

案文の朗読をもちまして趣旨の説明にかえさせていただきます。

李明博韓国大統領の竹島上陸と天皇陛下に関する発言に抗議する決議案

島根県の竹島は、我が国固有の領土である。これは歴史的にも国際法上も疑いはない。

しかしながら、韓国は、竹島を不法占拠し、施設構築等を強行してきた。韓国が不法占拠に基づいて竹島に対して行ういかなる措置も法的な正当性を有するものではなく、決して容認できない。

今般8月10日に李明博韓国大統領が竹島に上陸した。我が国はこのことを強く非難するとともに、竹島の不法占拠を韓国が一刻も早く停止することを強く求める。また、我が国政府は、断固たる決意をもって、韓国政府に対し、毅然とした態度をとり、我が国政府が一丸となって、竹島問題について効果的な政策を立案・実施するべきである。

さらに、8月14日、李明博韓国大統領は、天皇陛下の韓国ご訪問について極めて不適切な発言を行った。友好国の国家元首が天皇陛下に対して行う発言として極めて非礼な発言であり、決して容認できないものであり、発言の撤回を求める。

我が国は、韓国を重要な隣国として認識していることは変わらず、韓国国民と親密な友誼を結んでいくことができると引き続き信じている。そのためにも、李明博韓国大統領をはじめとする韓国政府要人及び韓国国民が賢明かつ冷静な対応をすることを強く求める。

右決議する。

以上であります。

我が国内閣総理大臣の親書を返送するという外交慣例上極めて非礼な韓国政府の行為について、強く抗議し、自制を求めることを付言して、本決議案の御説明とさせていただきます。

何とぞ議員各位の御賛同をお願い申し上げます。(拍手)

[008]
議長 横路孝弘
採決いたします。

本案に賛成の諸君の起立を求めます。

〔賛成者起立〕

[009]
議長 横路孝弘
起立多数。よって、本案は可決いたしました。

この際、内閣総理大臣から発言を求められております。これを許します。内閣総理大臣野田佳彦君。

[010]
内閣総理大臣 野田佳彦
ただいまの御決議に対しまして、所信を申し述べます。

今般の李明博大統領の竹島上陸は、竹島に関する我が国の立場とは相入れず、極めて遺憾であり、政府としては毅然とした対応措置をとります。

その一環として、政府は、竹島問題について、国際司法裁判所への合意付託及び日韓紛争解決交換公文に基づく調停についての提案を行いましたが、このように、国際法にのっとった、冷静、公正かつ平和的な解決を目指しています。

また、我が国の立場についての対外発信の強化、竹島の領土問題に対応する政府の体制の強化、その他、今後とることのあり得る措置の検討をしっかり行い、対応していきたいと考えます。

李明博大統領の最近の天皇陛下にかかわる発言は、理解に苦しむところであり、極めて遺憾であります。

このため、同大統領のかかる発言について、17日、外務大臣から駐日韓国大使に抗議し、韓国側の言動を改めるよう申し入れていますが、この機会に、改めて、謝罪と撤回を求めたいと思います。

政府といたしましては、ただいま採択されました御決議の趣旨を体しまして、我が国として受け入れられないことについては毅然として対応してまいります。

同時に、韓国は我が国にとって重要な隣国であり、難しい問題があっても大局的な観点から冷静に対応すべきであるとの考えに立ち、安定的な日韓関係の構築に向け、取り組んでまいります。(拍手)



前略と後略は省略、旧字は新字に変換、誤字・脱字は修正、適宜改行、
漢数字は一部アラビア数字に変換、一部括弧と句点を入れ替えています。
基本的に抜粋して掲載していますので、全文は元サイトでご確認ください。